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想起
「想起〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
想起の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
利先生につらかったか、――現に自分ですら今日《きょう》その刻薄《こくはく》な響を
想起すると、思わず耳を蔽《おお》いたくなる事は一再《いっさい》でない。
それで....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
である。この甚だ幼稚な神話はこれに類似した古代エジプト人の神話のあるものを切実に
想起させるのである(これについては更に後に述べる)。 上記の諸例から知らるるよ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
がまたと他にあるだろうか」
さすがの熊城も、その思わず眼を覆いたいような光景を
想起して、ブルッと身慄いしたが、「しかし、易介は自分からこの中に入ったのだろうか....
「独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
ギリス軍隊の中に求めましたが、何分にも赫々たるドイツ軍の戦績とダンケルクの敗戦を
想起し、一人の応募者もありませんので、遂に金博士は腹を立て、予て捕虜として収容さ....
「久米正雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
中にあるヴォラプテュアスな所が生れて来るのです。そんな点で多少のクラデルなんぞを
想起させる所もありますが、勿論全体としては別段似てもいません。 こう云う特質に....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
かしたのは当の犬射復六か、それとも――となると、再びそこに「|鷹の城」遭難の夜が
想起されてくるのだ。 「慄っとするね。十時間もたった屍体から、血が流れるなんて…....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
、首も手足もない、年若い女の胴体だったのである。 余は、その際の光景を、未だに
想起することができる。 月のない海には、赤い光がどんよりと映り、女の屍体からは....
「映画と民族性」より 著者:伊丹万作
に富むという類である。 たとえばユゴーといえば我々はすぐに「レ・ミゼラブル」を
想起するが、彼の本国において散文作家としてのユゴーよりも詩人としてのユゴーのほう....
「暗号数字」より 著者:海野十三
453478 のままでは、途中で誰かが読んでもまるで本当の暗号 123456 を
想起することができない。このように暗号には、鍵の数字というやつが大切なのですが―....
「妖怪学」より 著者:井上円了
るものを見れば、そのこと成就せずというの類、みな一方よりこれをみれば、思想連合上
想起するものといわざるべからず。また、子の産せざるときに生まさするマジナイあり。....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
に、知らず識らず「仁」の興奮するを見る。これを心理上より論ずるときは、「伊」の思
想起こるに伴って「仁」の思想の起こること数回に及ぶときは、その後「伊」の起こるご....
「西航日録」より 著者:井上円了
陸するごとに、楊子江の緩慢なるを見て、シナ人の気風のよくこれに似たるところあるを
想起せざるはなし。ゆえに、シナは大濁国なるとともに大緩慢国なり。日本人はこれに反....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ある。) 巴里偶成二首(パリ偶成二首) 孤客春風夕、来投巴里城、併看花与月、
想起故園情。 (孤独な旅人が春風の吹く夕べに、巴里市に来て身を寄せたのであった。....
「雨」より 著者:織田作之助
あるのだから。判断の便宜上その夜の経験が彼にとって如何に決定的なものであったかを
想起すればいゝのである。 その夜豹一が母を冒涜されたことは、今まで自分ひとりの....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
発せられた総軍司令部の「派遣軍将兵に告ぐ」には、事変の解決のため満州建国の精神を
想起せしめ、道義東亜連盟の結成に在る事を強調せられた。これに誘致せられて中国各地....