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意を決する
「意を決する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
意を決するの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
かであった。
「よし。じゃ、あいつに聞いて見よう。」
素戔嗚は言下《ごんか》に
意を決すると、いきなり相手を引っ立てながら、あの牛飼いの若者がたった一人住んでい....
「巡査辞職」より 著者:夢野久作
いままに、毎日毎夜煩悶の極、一種の神経衰弱に陥ったのであろう。とうとう恐ろしい殺
意を決するに到った。 オナリ婆さんは老人に有り勝ちな一種の脅迫観念に囚《とら》....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
を、矛盾でなく合理的に説明するために或る一つの大胆な仮説を立てた。その結果、僕は
意を決するところがあって、足もとの芝草を一掴み引抜いた。それから僕はまた場所を変....
「流線間諜」より 著者:海野十三
う聞えない。だがどうやら、あの輝く鉄格子の下に部屋があるらしい。――帆村はそこで
意を決するとソロソロと格子の方へ躙り寄った。 「おう、部屋――」 果してその下....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
、どんな獲物だかはわからない。彼は期待の楽しみをゆるゆると味わう。
彼はついに
意を決する。燦然《さんぜん》たる甲鱗《こうりん》の魚類が、水から現われてくる。巣....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
こうだときめるわけにはいかないね。彼は本来は怠け者ですよ。だが、しかし、ひとたび
意を決するや、常にかくの如しです。この一念は、雑念がこもって妖気がむらたっていて....
「三国志」より 著者:吉川英治
いでくれないのである。 「このうえはぜひもない!」 関羽は、長嘆して、ひそかに
意を決するものがあった。真っ正直な彼は、どうかして曹操と会い、そして大丈夫と大丈....
「三国志」より 著者:吉川英治
す」 と、すすめたが、孔明なお在りと、一時に信じて恐怖していた司馬懿は、容易に
意を決するに至らず、ついに全軍に対して引揚げを命じ自身も近道を取って、空しく渭水....