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「意地っ張り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

意地っ張りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
錯覚の拷問室」より 著者:佐左木俊郎
ませておいて、よく気を静めさせたら、あるいは自分から言うかもしれませんから」 「意地っ張りな! ほんとに」 「では、千葉さん、あなたはお帰りになってください。房....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
楯《たて》をついてみたがるんで、私が三里歩けば、あいつは五里歩いて見せようという意地っ張りがどこまでも附いて廻って、とうとうあの片腕を落すまでになったんでござい....
雁坂越」より 著者:幸田露伴
まいとわたし達がしていても、雁坂を越えて東京へも行きかねはしない、吃驚するほどの意地っ張りにおなりだから。」 と云った。すると源三はこれを聞いて愕然として、秘せ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
かにするない」 大勢の貧窮組が口々に悪態《あくたい》をつき出したけれど、忠作は意地っ張りで、 「何とおっしゃっても私共は、皆さんが貸せとおっしゃるから貸して上....
男女関係について」より 著者:大杉栄
、それは僕等の知ったことじゃない。 野枝さん。 君も、ずいぶんわからずやの、意地っ張りであったね。二月のいつであったか、(僕には忘れもしない何月何日というよ....
反抗」より 著者:豊島与志雄
も悲しくない、と答えたそうである。それを先生は、隆吉の痩我慢だとして、そんな風に意地っ張りになるのはよくない、素直にしていなければいけない、と長々云いきかせられ....
或る男の手記」より 著者:豊島与志雄
なんかを手に入れるのは訳はないと、どうもそういった調子なんですの。お前もいい加減意地っ張りだねと、私の耳を火の出るほどひどく引張ったりなさるんです。なぜうんと怒....
溺るるもの」より 著者:豊島与志雄
て、唇の先で煙草の煙を吐きながら、そんなことを云う彼女の顔には、どこかつんとした意地っ張りなところがあって、その眼には、鈍い視線の上に光が浮いていた。 彼女は....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
さいな。」 そして彼女は言い進んだ。 「私が親切というのはこういうことですわ。意地っ張りをなさらないで、ここにきてお住みになって、またちょいちょいいっしょに散....
次郎物語」より 著者:下村湖人
ていたんじゃ。……いっそ次郎なら行けるかも知れんね。」 「まさか、なんぼあの子が意地っ張りでも。」 「いいや、あいつなら行けるかも知れんぞ。……そうだ、あれをや....
首頂戴」より 著者:国枝史郎
立つものでな、そこに風流のよい所がある。ところが刀というやつは、人間を頑張りにし意地っ張りにし、肘を張らせるに役立つものさ。このまるっきり反対のものを、一緒に引....
田舎医師の子」より 著者:相馬泰三
。その頃を思い出せば何もかもがあまりに浅墓すぎ、あまりに分別が無さ過ぎ、あまりに意地っ張り過ぎていて、一つとして慙愧の種でないものはなかった。 「これから先もや....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
もんだと思って、急におかしくなって、もうすこしで笑いだすところだった。 (小供が意地っ張りをしているような恰好ね。なにをあんなに考え込んでいるのかしら。……たぶ....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
お兄さま。 久世氏は危ないところで間に合ったのですよ。あのまま役にも立たない意地っ張りをしていたら、それこそ、ボクさんは今ごろだいすきな星の世界へ行って、ひ....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
ちょっとでも江戸を出りゃあ、もう食う物はありませんや、という見得《みえ》半分の意地っ張りから、蔵前《くらまえ》人形問屋の若主人|清水《きよみず》屋伝二郎は、前....