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「意地を張る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

意地を張るの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
はきっと行く」と入らざるところに力味《りきん》で見せた。愚人は得てこんなところに意地を張るものだ。 迷亭君は「まあ面白かろう、見て来たまえ」と云ったのみである....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
引と、前髪のある若侍とは、まったく相撲にならないのは判り切っているので、長三郎も意地を張るわけには行かなくなった。 「おまえは姉のありかを知っているのか」 「そ....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
ゆえ、他から恥辱でも受けました節は、その恥辱を雪ぐまでは、一命を捨てゝも飽くまで意地を張るという性根の確かりいたした者かとも存じます」 和「ムヽ左様じゃ、其方....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
うに飲む。 闇太郎は、腕組をしたまま、 「じゃあ、お初さん、どこまでも、お前は意地を張るつもりなんだね?」 「意地を張るというわけではないが、あきらめられなけ....
華々しき一族」より 著者:森本薫
須貝 なれますよ。しかし他人の言うことを聴かないのがいけませんよ。妙なところで意地を張る。 昌允 家で遊んでる方がいいには違いないが……。 未納、タオルで顔を....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
だ、それだのに、両方は死人《しびと》の山を築いたんでは何にもならねえではないか、意地を張るというやつは、得てしてこんなもんだが、さあ、こいつはいけねえ。 おい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いものだという過去の経歴を自白せざるものあるを悲しむ。だが、妙に人見知りをして、意地を張ることもあるにはある。迷うべき時には迷うが、迷わざらんと意地を張れば、張....
未亡人」より 著者:豊島与志雄
しんでるところさえありますね。性慾のことを言うのではありませんよ。世間に対抗して意地を張るからです。もっとおとなしい気持ちでおればよろしいんですがね。 あなた....
次郎物語」より 著者:下村湖人
かそれを考えてもらいたいんだ。それも、校長先生のいつも言われる大慈悲さ。おたがい意地を張る代りに、大慈悲を競う気で物事を考えれば間違いはない。……そう、そう孔子....
光は影を」より 著者:岸田国士
「やつぱり、女はダメだわ。自分にいくら元気をつけても、すぐ心細くなるんですもの。意地を張るんだつて、食べるのに困らないうちだけだわ」 「うむ、生活の問題は大きい....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
はいたが歌えなかったのだ。それが今の技巧で出て来たのだ、構やしないだろう。と私は意地を張る。だが、ちがったのは技巧ばかりじゃないよと彼はいう。ふふむ、あの頃の生....