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意想
「意想〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
意想の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
と思えば心にも余裕ができる。 道々考えるともなく、自分の今日の奮闘はわれながら
意想外であったと思うにつけ、深夜十二時あえて見る人もないが、わがこの容態はどうだ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
いた。バイエルタールの言葉を聞いていると、ときどき他のことを急にいいだすような、
意想|奔逸とみられるところが少なくない。これは精神病者特有の一徴候なのだ。 普....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
いに、男女二人の訪客があって、その名刺をみたときオヤッと思ったほど、じつにそれが
意想外の人物だったのだ。 無疵のルチアノ――いまタマニーに風を切るニューヨーク....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
幸にして萎爾するなくば、必ず東洋の巨人たらん。かつて『近時政論考』の著あり、余の
意想を啓発すること鮮少ならざりき。多謝。 三宅雄二郎識 明治二十四年五月 ....
「天馬」より 著者:金史良
!」 そこで恰も木馬に乗った勇士のようにすっすっと彼等の傍を突き進んで行った。
意想天外なこの神秘主義者を見てくれといわぬばかりに。花々が無慙に首を折られ花びら....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
ですか。人に惜まれ可哀がられて、女それ自身は大満足で、自若として火に焼かれた。得
意想うべしではないのですか。なぜそれが刑罰なんだね。もし刑罰とすれば、恵の杖、情....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
になって。米は鍵屋あって以来の上客を得た上に、当の敵の蔵屋の分二名まで取込んだ得
意想うべく、わざと後を圧えて、周章てて胡乱々々する蔵屋の女に、上下四人をこれ見よ....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
分の方にもうけがなくとも、この一割だけは田代さんの奥さんへとどけてやる。万事万端
意想外で田代さんは呆気にとられたが、この人がまた、金々々、金が欲しくて堪らない、....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
歩み寄らなくともよい。 男女二人のツナガリは常に独自のものであるから、どういう
意想外の二人が結びつくのもフシギではなく、その二人が現に在りうれば、そういう関係....
「扉は語らず」より 著者:小舟勝二
華は 罪と罰との泥水の 中に生れた悪の華……… それと同時に扉の間隙から、彼は
意想外な光景を目撃した。彼の観念の裡に、暗黒と沈黙とから形造られていたビルディン....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
といっても、べつに大した動機ではない。ただ、 「何かこう人をあっといわすような、
意想外の、破天荒なことをしてみたい」 という単純な思いつきに過ぎなかったのだ。....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
うごときものも、およそ人の思想と顔色とは関係を有するものであるゆえに、なにか人の
意想上に変化を生ずるときは、それがただちに顔色にあらわれる。もっとも、人によって....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
もそれは藁人形と同様で、独立心のない豪傑は人の奴隷となるだけです。ただしこの後|
意想外の発明の豪傑が出て、仏教上積極的に活発々裡に働くところの因果の理法を応用し....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
り。一つは普性神、一つは特性神なり。特性神は、一種特殊の形質を有し、作用を有し、
意想行為を有する最上知、無量寿の体をいう。ヤソ教に立つるところの神これなり。普性....
「納豆の茶漬け」より 著者:北大路魯山人
納豆の茶漬けは
意想外に美味いものである。しかも、ほとんど人の知らないところである。食通間といえ....