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意気ごみ
「意気ごみ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
意気ごみの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
れに臨み、同氏に一作を賦呈す。 三遊醺。 (三たび竜動に旅して再び君に逢う、その
意気ごみはいぜんとして雲をつき抜ける勢いがある。思いめぐらせば同窓の士はほとんど....
「赤外線男」より 著者:海野十三
こむことが出来た。よし、それなれば、何としても化けの皮を剥いでみせるぞ。そういう
意気ごみで、僕はダリアに近づくと、大変心安くなった。折しも幸運なことに深山の写し....
「『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
、まだまだ物足らぬ感がするから、本当の科学小説はいよいよ今後に書くぞという作者の
意気ごみを示したいことと、この二つの事由によっている。 元来わが国には、科学小....
「超人間X号」より 著者:海野十三
署長が臆病風《おくびようかぜ》にとりつかれたら、自分たちだけでも突撃しようという
意気ごみであった。 「ばか。命令だから引っかえせ。たった今、山形警部から、短波放....
「ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
でいえ。サッサと降りて来ないと、ぶっ放すぞ」 本気にぶっ放すかも知れない警官の
意気ごみだった。帆村は苦笑いをして、それ以上の頑張りをやめ、拾ったピストルだけを....
「雨」より 著者:織田作之助
敗だと思った。しかし、失敗ほどこの少年を奮いたたせるものはないのだ。翌日は非常な
意気ごみで紀代子の帰りを待ち受けた。前日の軽はずみをいささか後悔していた紀代子は....
「俗臭」より 著者:織田作之助
ということが知れると聴合せの工合が悪いから」どうしても別れさゝねばならぬと政江は
意気ごみ、伝三郎なら、手紙の一本位は来てるし居所は知ってるだろうと推測したのであ....
「私の洋画経歴」より 著者:小野佐世男
美術学校時代には、映画芸術を語り、まかりまちがえれば映画監督にならんばかりの
意気ごみであり、もっぱら欧洲映画にこり、「キーン」のフラッシュ・バックに驚嘆し、....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
も明晩の音楽の競技には出場すると云うではないか。 従者 はい、それはそれは大変な
意気ごみでござります。必ず競争に打ち勝って、月桂冠を得ると申しておりまする。 領....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
のえたね。バクハツにあらずと報知がきたときは、魂をぬかれたようなものさ。こういう
意気ごみで出かけるときは、船酔いなんかしないものだね。拙者の文学のエネルギーはそ....
「遺恨」より 著者:坂口安吾
プをとりわけて差出すことは益々もって嘲笑されるばかりであるから、もはやヤケクソの
意気ごみでオツリを受け取ってしまうと、とたんに、思わず、 「アリガトウ」 と呟....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
が本日こそはと意気高らかに乗りこんできて、寝みだれ姿も物かは、いきなり哀願泣訴の
意気ごみを見せたものですから、小夜子サンはアラーッ、キャーッと部屋へ逃げこんで障....
「握った手」より 著者:坂口安吾
ない。その翌日も、またその翌日も、彼女にめぐり会うことはできなかった。彼の革命の
意気ごみはにわかに衰えた。一夜ごとに半分ずつしぼんだあげく、三日すぎるとマイナス....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
て、にわかに遠慮ぶかい小声になったが、目はギラギラ光っていたし、激発を押えている
意気ごみが察せられた。思いがけない言葉で、小声のためにかえって薄気味わるかったが....
「かもめ」より 著者:神西清
あれじゃ野心満々、――芸術に新形式をもたらそうとか、一新紀元を画そうとか、大した
意気ごみじゃありませんか。わたしに言わせれば、あんなもの、新形式でもなんでもあり....