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意気消沈
「意気消沈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
意気消沈の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
うべ》の睡眠不足も手伝って、一行の足の重きこと夥《おびただ》しく、些《いささ》か
意気消沈の気味にも見えるので、こんな事ではいかん、反対療法に如《し》くは無しと、....
「古き小画」より 著者:宮本百合子
れる時、スーラーブは、時を構わず、馬に鞭をくれ、山野を駆け廻った。彼を、致命的な
意気消沈から救うのは、僅に一つの反抗心があるばかりであった。 「よろしい。母に自....
「春」より 著者:豊島与志雄
ない。 平素は大抵彼は黙々として元気がないのである。不機嫌そうに顔をしかめて、
意気消沈したもののようである。 実際彼は不機嫌で力がなく蒼ざめている。それでな....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
間違えてはまたやり直した。よく眠った。日々が過ぎていった……。 それらのひどい
意気消沈の合い間合い間には、子供らしい嘲笑《ちょうしょう》的な快活さが起こってき....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
にぎやかな連中を乗せてそばを通りすぎてゆく楽しい馬車の響きとほこりとに脅かされ、
意気消沈して、頭をはっきりさせるために途上の胡桃《くるみ》の木立ちのかおりを胸深....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
え、という招待であった。 終戦二年目の八月といえば、日本カイビャク以来これほど
意気消沈していたことは例がない。と云うのは、その年の七月に、料理飲食店禁止令とい....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
泥しないという性質だった。所が、この二三月はそんなに目立つ程ではないが、何となく
意気消沈したような所があり、鳥渡した物音にもギクッとしたり、講義中に詰らない間違....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
睥睨し、あたかも凱旋将軍の如くでますます飼主に重んぜられる。これに反し敗れた鶏は
意気消沈して、一時に肉が落ち味も劣ってしまう。それゆえ鶏が闘って敗れればそれはも....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
私の宅に来ていたので手伝い、また俵光石氏も手伝いました。 娘のことで、ほとんど
意気消沈しておりましたのが、この仕事で大いに勇気附けられ、また紛れました。 そ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
剛愎が仄見えておる。 全く自ら筆を操る事が出来なくなってからの口授作にも少しも
意気消沈した痕が見えないで相変らずの博引旁証をして気焔を揚げておる。馬琴の衒学癖....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ある病院に通っていたが、とうとう寝込んでしまった。金はなし、女房に寝込まれ、私は
意気消沈、地道いっぽうの仕事にもあき、まぐさ屋もわずか数ヵ月で廃業である。時代は....