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意気軒昂
「意気軒昂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
意気軒昂の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
「莫迦を云え、お前も思いの外とんちきだな。誰が行ってやるものかい」 と、老人は
意気軒昂として叫んだ。 「一体あれは何者です」 「何とか委員というのだろうが、あ....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
ありながら後詰せず、信長は今切の渡まで来たが、落城と聞いて引き返した。 勝頼の
意気軒昂たるものがあったであろう。徳川織田何するものぞと思わせたに違いない。それ....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
たので、絶えて久しき錦の御旗を仰いだわけで、官賊の別が判然としたので、薩長の軍は
意気軒昂となり、幕軍は意気沮喪して、いよいよ敗勢の著しいものがあった。 五日に....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
六尺豊か鬼とも組まんずと云う庄司氏は威風満廷を圧しながら堂々と入廷した。彼は正に
意気軒昂、邪は遂に正に勝たずとの信念何人も動かすべからず、気既にさしもの兇悪なる....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
ばって、呻いている。
「さあ、出て来い。隠れん坊は、もう沢山だぞ!」
闇太郎は
意気軒昂《いきけんこう》、てっきり、そこに伏せ勢があると認めた、河岸小屋の方へ呼....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に触れると、声は多少低くなりますが、それに附随して議論を闘わすという段になると、
意気軒昂として、火花を散らすの勢いです。
この秘密会議の内容を綜合してみると、....
「鱗粉」より 著者:蘭郁二郎
畔柳博士は、しばらく頸をかしげていたが、 『よかろう――』 そういうと、三人は
意気軒昂と夜道をいそいだ。 ――あの最初の、そもそも最初から怪しいと思っていた....
「自転車嬢の危難」より 著者:ドイルアーサー・コナン
曲げ、片方の手には、猟用の鞭を振り上げて、あたかも勝ちほこった馬鹿大将みたいに、
意気軒昂としていた。それからその二人の間には、もう年配の、灰色の髭のある男が、ス....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
級が同盟休校を企てた事があって、その岸君が、私や三之助君のいるところで、如何にも
意気軒昂として、 「校長を追い出すのだ」 と言った姿だ。こうした印象は一度で、....
「赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
百余人だ。然るに寄手の勢と来ては、二十万人に余るだろう。それも笠置を落城させて、
意気軒昂たる者共だ。しかも長期の策を執り、この城を遠征めにしようとしている。とう....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
「新富本店」および終戦後ただちに店開きした「新富支店」がある。この本店はその昔、
意気軒昂で名を成した名人寿司として有名なものであったが、キリンも老いてはの例にも....
「三国志」より 著者:吉川英治
兵をまとめて集まった。 関羽の養子関平は、敵の兵糧車七十余輛を分捕って、初陣の
意気軒昂たるものがあった。 さらに、白馬にまたがった玄徳のすがたが、これへ見え....
「三国志」より 著者:吉川英治
来て、 「いかがです。ご気分は」と、見舞った。 周瑜はもう寝てなどいなかった。
意気軒昂を示して、 「近々のうち、玄徳、孔明と一戦を決し、かの南郡を手に入れた上....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
コクキヤウニアリ 妻子を初め東京の諸友に、その安別から打電した時には、私もまた
意気軒昂たるものがあった。 小学校の粗末なテエブルの上で、私はしきりに頼信紙の....