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意識の流れ
「意識の流れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
意識の流れの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
の説明を以てしても不十分だ。まして、泛んでは消え、消えては泛ぶ心理の皺は、いや、
意識の流れは、ズボンの皺のように定着していない。 だから、一行を不足ともいえず....
「道標」より 著者:宮本百合子
いが断片的に湧いて消えた。ポリニャークにいきなり体ごと高く掬い上げられ、その刹那
意識の流れが中断されたようだった変な感じが、まだ伸子の感覚にのこっていた。ポリニ....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
そよそしく、肌につかない感じがする。自我意識は即ち温熱の感であると。(ゼームス「
意識の流れ」) このゼームスの解説から、吾人は始めて、意識に於ける、自我の本体....
「芸術が必要とする科学」より 著者:宮本百合子
された上、昔は普通のスタイルで書いたジェームス・ジョイスが、なぜ欧州大戦後、人間
意識の流れをこういう風に扱い出したか、その点を心理学的に究明することは、意味ない....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
の運命とも云うべきものである。ベルグソンやW・ジェームズが問題にしているような「
意識の流れ」としての生は、まだ必ずしも生活ではない(ジョイスの『ユリシーズ』が吾....
「無題」より 著者:宮本百合子
な「日本」と云う祖国の気分を負って居る。 「今」と云う瞬時。その「今」は、恒久な
意識の流れを截断した瞬間的断面だと云えるならば、「私」も亦、伝説が、日本の神人を....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
、アナーキスティックな風になってさえいる。ストロングは正反対ですね。「我」という
意識の流れは孤より衆へ通じ云々と。迚も読みつづけられない。どうして、そしてどの範....
「技術的精神とは何か」より 著者:戸坂潤
のが認定されているということならば、それは面白いことだ。ジョイスのこの小説は所謂
意識の流れの文学として、近代的な主観や自覚(自意識)の分析に立つ点で、云うまでも....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
たどっていった。がジェームズ・ジョイスは、意識の動きを直接に跡づけようとした。「
意識の流れ」をじかにたどろうとした。 彼はドーセット通りを歩いて帰った、むつ....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
とも、それは問題とするに足りない。この「記憶の連鎖」を、ジェームス・ジョイスは「
意識の流れ」で置きかえて、過去と現在との境界を更に撤廃し、距離の観念を抹殺して、....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
言葉が好きだ。ここには「忍耐」の響きがある。 「傑《すぐ》れた作品とは、緊張した
意識の流れから、熟《う》れた果実がいつか枝から落ちるように、生まれ出るもの」 ....
「転向」より 著者:和辻哲郎
求むる者こそ、真に生き真に成長する者と呼ばるべきであった。心が永遠の現在であり、
意識の流れに永遠が刻みつけられていることを、ただこの種の人のみがその生活によって....