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意趣返し
「意趣返し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
意趣返しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
者を置いてはならないと云うのだが、家主《いえぬし》が人が善《い》いから、追出すと
意趣返しをすると云うので怖がって置くのだが宜《よ》くない、此処《こゝ》にちゃんと....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
うなりゃあ何もかも云っちまうが、兄貴があんまり口惜しいというんで、おいらの加勢で
意趣返しをしてくれたんだ。おいらが垣根を登ったなんて密告《つげぐち》をした奴は煙....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れにしても、宗兵衛という奴を早く引き挙げなけりゃあならねえ。野郎め、女房にひどい
意趣返しをされたな」 「
意趣返しだろうか」 「
意趣返しよ」と、半七は笑った。「亭....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
蔵はこんなことを云っていたそうです。おれは江戸に恨みのある奴があるから、そいつに
意趣返しをした上でなけりゃあ高飛びは出来ねえと……」 「
意趣返しをする」 「それ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ぞを引っ張って来たのを見たもんだから、坊主はむやみに口惜しくなって、なんとかして
意趣返しをしてやろうと、そこらの安宿を転げあるきながら、足かけ二カ月越しも付け狙....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
事をする場合に、他人が被害者に注意をあたえると、仕事の邪魔をしたというので何かの
意趣返しをすることがしばしばある。かの娘も自分たちに注意をあたえてくれた為に、巾....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たんですね」 「照之助は兄思いの人間で、それを知るとたいへんに口惜しがって、その
意趣返しに角兵衛の腕を斬ってやろうと思い込んで、どこからか刀を買って来ました。自....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、それを取り押えることが出来なかった。 年のわかい彼はそれを口惜しがって、その
意趣返しに一度相手を弄ってやろうと思った。かれは家を出るときに黒い野良猫を絞め殺....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
いましょう」 こう言って、青木が僕の方を見た時には、僕の目に一種の勝利、征服、
意趣返し、または誇りとも言うべき様子が映ったので、ひょッとすると、僕と吉弥の関係....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
逢わなかったが汝の姉のおやまゆえに斯んな浪人に成ったから、汝の持ってる金を取って
意趣返しをすると云うから、私は左様な者で無いと云いますと、突然脇差を抜いたから、....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
だけが残された。彼を見棄てて行ったのは、狼狽のあまりか、それとも彼の悪口や打擲に
意趣返しをするためか、私にはわからない。がとにかく彼は後に残って、狂気のように街....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
は滅法に痛えや、お母ア彼奴は今夜大宮の栗原へ泊ると云ったから、今夜|後から往って
意趣返しに仕事をして来るからよ」 母「よしねえ/\、お前のすることは何てもどじば....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
、加茂川亘さんて――その、あの、根岸の歌の先生ね、青公家の宗匠ン許へ、お嬢さんの
意趣返しに、私が暴れ込んだ時、絽の紋附と、目録の入費を現金で出しておくんなすった....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
んですけれど。……この風の止んだ静かな山の暮方に、でもどこかそこらの丘の上から、
意趣返しに羽団扇で吹かしているのかも知れません。」 兀並んだ丘は一つずつ、山深....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
市郎の腕に手をかけて、 「あなた、必然ですか。可ござんすか。欺すと山※を頼んで、
意趣返しを為せますよ。」 お前ならば山女郎の方が可かろうと云おうとしたが、戯っ....