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「愕き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

愕きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生きている腸」より 著者:海野十三
のガラス鉢に眼をやった。 ガラス鉢の中には、砂糖水がまだ半分も残っていた。彼は愕きの声をあげた。 「あれっ、今ごろは砂糖水がもうすっかりからになっていると思っ....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
した高島田の女の影がうつっているのではないか。僕はいまだかつて経験したことのない愕きと昂奮のために、呼吸をはずませるばかりだった。 「これなら大丈夫ですわよ。…....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
十分頃まで朝寝をした。 ◯朝子、突然リュックを肩に庭の方から入ってくる。英、まず愕き、大声をあげる。茶の間にいた陽子と私とは縁側へ駈出した。 ◯まず徹ちゃんのこ....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
の一人は、助手の小山すみれ女史であって、彼女がそこに居ることには格別《かくべつ》愕きはしない。 もう一人は、若い男であった。かなり背の高い、立派な顔立の青年で....
共軛回転弾」より 著者:海野十三
兵器を、わしごと買い取りに来たのじゃろう」 と、ずばり図星をさした。ベラントの愕き、 「ええっ……」 といったまま、あとが続かない。 こういうときに婦人は....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
ラン氏の申出は僕の常識を超越している。とにかくベラン氏と僕とは関係がない」と僕は愕きの程をちょっと洩らして「僕の申出は、今発表のあったそういう重大事情をもっとは....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
た。 (フン大尉と本名を呼んでやったのに、ボジャック氏は、変な顔をしたが、べつに愕きはしなかったぞ) 彼の当は外れたのだった。ボジャック氏は、フン大尉ではない....
火薬船」より 著者:海野十三
、そのナイフの柄に、布ぎれがついていたのであった。それにはおどろいた。 いや、愕きは、そればかりではない。その布ぎれには文字がしたためてあった。彼は、すばやく....
火葬国風景」より 著者:海野十三
艶の顔を眺めていたとき、八十助は始めて、さっきから解きかねていた謎を解きあてて、愕きの叫び声をあげた。 「あッ――」 「甲野君、一つ御紹介をしよう」 と鼠谷仙....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
た男の全身だった。杜はそれが何者であるか、そして何をしているのかを知った瞬間に、愕きのあまりヘタヘタと土間に膝をついた。 「ウム、これは有坂青年だ。これはどうい....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
|道の光明がさながら洪水のように、どっと押し寄せてまいりました。一たんは、はっと愕きましたが、それが何かのお通報であろうと気がついて心を落ちつけますと、つづいて....
」より 著者:秋田滋
は、初対面のおりに、彼女を見ますと、一種異様な感をおぼえたのであります。それは、愕きでもありません、嘆美でもありません。さればと云って、よく世間で云っております....
暗号数字」より 著者:海野十三
とはいえ、果然発展してゆく秘密数字の謎が秘密ペイントで書かれてあるのを発見して、愕きをかくし切れなかった。そこに書いてある文字は上のようなものであった。 ※ ....
良夜」より 著者:饗庭篁村
座蒲団よりすべりてその茶碗を取らんとするとき、女はオオと驚くに予も心付きてヤヤと愕きたり。「蘭の鉢を庭へ出せよ」と物柔らかに命じながら主公出で来られぬ。座を下り....
大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
火を点ずれば、濡れたるものながら、火※を高めてぱっと燃え、奇臭鼻をつく。船頭見て愕き、走り来りて、 『どうなさいますのです。何かお腹立ちなのですか。』と、燃え残....