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愕く
「愕く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
愕くの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
パサリとかかった。それからガチャリと皮革が垂れ下った。 そのとき、中からペンの
愕く声が聞えた。ポールの制する声を押し切ってペンは大声で叫んだ。 「――ああこの....
「第五氷河期」より 著者:海野十三
。 そのときであった。 床が、ぐらぐらと持ち上った。 「ああっ!」 一同が
愕く間もなく、床は、またすーっと下におりた。 「地震らしい。へんな地震だ」 そ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
たのよ。今朝起きてみたら、勝手の板の間の下でゴトゴトいうのよ。あけてみると、まあ
愕くじゃありませんか、この子が縁の下を匍いまわっていたのよ。……それからとりあえ....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
っていた貞雄が、血を別けた兄妹であったとは、なんという悲しいことだろう。 「君の
愕くのは尤もだが、まだまだ
愕くべきことが控えているのだよ。――ところでいよいよ『....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
それから賑かにラジオ、テレビジョン、新聞の報道へ伝播し、それから満都の人々へこの
愕くべき誘拐事件が知れ亘り、騒ぎが拡大して行ったのである。 「美貌花をあざむく繭....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
の宵であった。 またもや縞馬姿の刑事が、森蔭を出て、煙草の火を借りに来たのには
愕くよりも呆れてしまった。 「君は、たしかに毎晩出て来る男に相違ないよ。君は幽霊....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
ら拙劣な林間を画いた風景画に変ってしまった。 「おや。これはどうだ」 と烏啼の
愕くのを、にやりと笑った袋探偵は、 「これでお分りでござろうが、手前の方にも模写....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
よ」 「ええ、チーア卿が……あの、五十三種も……。それはたいへんだ」 「なあに、
愕くには当らんよ。もうあと三十分もすれば、チーア卿は後悔するだろう」 「と申しま....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
った。扉はしまったままだし、鏡付の戸棚が冷く並んでいるばかりだった。 「そんなに
愕くことはありません。私はリーマンですよ」 姿なき者はそういった。なるほどリー....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
班長左倉少佐は、ただちに山岸中尉からはじまって、順々に隊員の報告を受けた。すべて
愕くことばかりだった。中でも帆村荘六の怪鬼ミミ族についての報告は、班長をたいへん....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
いるぞ」 彼は目を瞠って、改めてこの人造人間を眺めなおした。そのとき彼は、実に
愕くべき発見をしたのだった。 「呀ッ! 血だ、血だッ。人造人間の拳に、血が一杯つ....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
は会社で面白い洋食屋の話を聞いたんだ。今夜は一つ、そこへ行ってみよう。君はきっと
愕くだろう」 「あたし、
愕くのはいやあよ」 「いや、
愕くというのは、たいへん悦ぶ....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
苦しがって身もだえした。そのたびに鈴がリンリンといい音をたてて鳴った。 すると
愕くべし、俄然鼠の立ち騒ぐ音がしはじめた。どうやら籠底を蔽っている部厚い木のなか....
「人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
と、大同小異であった。ただこれは、人間の腹の中だという所属的の違いだけのことで、
愕くほどのことはなかった。しかし内臓はなんとなく内部から外方へプリプリと飛び出し....
「暗号数字」より 著者:海野十三
コッチ・ウィスキー」ノ広告裏面。赤キ上衣ヲ着タル人物ノ鼻ノ頭に星印アリ” と、
愕くべきことが書いてあった。 車馬賃一万円也 帆村荘六は、木村事務官と別....