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「愚に返〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

愚に返の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
つけても、親雀は何処へ行く。―― ――去年七月の末であった。……余り暑いので、愚に返って、こうどうも、おお暑いでめげては不可い。小児の時は、日盛に蜻蛉を釣った....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
ラ、チン、カラカラと飛ぶ玩弄品を、膝について、鼻の下の伸びた顔でいる。……いや、愚に返った事は――もし踊があれなりに続いて、下り坂を発奮むと、町の真中へ舞出して....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
胸に額を埋めて、ひしと縋って、潸然として泣きながら、微笑みながら、身も世も忘れて愚に返ったように、だらしなく、涙を髯に伝わらせていた。 大正九(一九二○)年五月....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
手を膝にきちんとすわっているところ、これで赤いちゃんちゃんこでも羽織れば、老いて愚に返った喜《き》の字の祝いのようで、まるで置き物かなんぞのように至極穏当な好々....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
可能ではありますまい。蛭川真弓は実に狡智にたけた悪党でしたが、晩年は倅に押されて愚に返ったようですね。私は蛭川家のオーカミイナリにイナリの神名と並んで今居定助明....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
ましたが、当家も乱れて参りましたな、母上」 「そうかえ」 「父上が、近頃、少し、愚に返っておられる。のう、父上」 「何を申す」 斉興は、苦笑して 「何か、急用....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
爺さんが赤い、黄色い、また薄青い唐辛子を干していた。ふっと圓朝はこのごろめっきり愚に返ってしまった父圓太郎の上をおもった。頭上で鳶がトロロと輪を描いている……。....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
きものだと思う。彼はもう今では、天下の剣法の名人でも一国の藩主でも何でもない。大愚に返って、自然のふところに遊ぼうとしている一人の野の隠居だ。 そういう人の静....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
りきっていた。 この三日ほどを、この隠れ家のうちで、武蔵は、われながら、愚に返ってよく遊んだと思う。 例えていうならば、今日までの自分の心神や肉体とい....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
そうだ! その鍵を自分へ求めに来るのに相違ない。 永い山牢生活に、自分はあまり愚に返っていた。ただいたずらに、江戸へ残してきた二人の娘の愛情にばかり囚われてい....
「三国志」より 著者:吉川英治
、日ならずして、許都の相府に着いた。 この秋、相府の人々は、 「丞相は近ごろ、愚に返ったんじゃないか」 と、憂いあうほど、曹操はすこしぼんやりしていた。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
。 「丞相。すこしあなたも、お年をお召しになり過ぎはしませんか」 「なぜだ」 「愚に返ったところがお見うけされます」 「予が九錫の礼を持ったことをいうのか」 ....
「銀河まつり」より 著者:吉川英治
はぼろぼろ泣いた。お芳は、乳をむしりたいほど胸がいっぱいになっていながら、老父の愚に返った嘆きを見ると、かえって、涙が出なかった。 そしてただ、四、五日前に、....