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愚挙
「愚挙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
愚挙の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「如是我聞」より 著者:太宰治
ついて、少しでも考えてみてくれたことがあるだろうか。 結局、私のこんな手記は、
愚挙ということになるのだろうか。私は文を売ってから、既に十五年にもなる。しかし、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
事情中には、全然動機の所在不明にして、天寿の終りに近き篤学者が、いかにしてかかる
愚挙を演じたるものや、その点すこぶる判断に苦しむところと云うべし――。
「どう....
「読書法」より 著者:戸坂潤
処がそんなものまでをブック・レヴューと呼ぶことは非常識の至りで、アカデミックな
愚挙に他ならぬという非難があるかも知れない。だが実際はそうでもないようだ。何とな....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
がいい。ところが君、林田はあれだけの天才犯人なるにもかかわらず、やはり、犯罪人の
愚挙をここでやつてるから面白い。彼は自分が家の中から出て、又はいつたものだから、....
「婦人指導者への抗議」より 著者:与謝野晶子
ない指導者たちを持つことの危険に戦慄します。 * 廃物利用奨励の
愚挙であることはかつて別に述べましたが、贈答や送迎の廃止に熱中される婦人たちに対....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
実隆はその日記において大いにこれを慨嘆し、今時の人は今日のような研究会をもって、
愚挙であるとして嘲弄するだろうが、かくも『源氏』を翫ばぬようになったことは、はな....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
投げ倒されたあわれむべき犠牲の勇士たる彼は、コゼットを世に連れ戻した自分の克己と
愚挙とを、いかに今後悔したことか。いかに彼は自ら言ったか、「何たることを自分はし....
「推理小説論」より 著者:坂口安吾
ないのが「本陣殺人事件」で、「蝶々」をおさえて「本陣」に授賞した探偵作家クラブの
愚挙は歴史に残るものであろう。 「蝶々」はすばらしいものだ。東京と大阪を往復して....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
たという話があるが、これを批評してカーライルが、このことたるや実に博士に似合わぬ
愚挙である。嗚呼《ああ》博士よ、君にして幽霊《ゆうれい》を見るの望みあるならば、....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
代りに、遠隔地に利害を異にしかつ支払が確実には受けられぬそれを有つということは、
愚挙不慎慮の骨頂であるということを、知るに至るであろう。その隣人の繁栄の増大が自....
「日記」より 著者:宮本百合子
文字を公衆のために、しがない暮しと書きなおせと云われ、或時代、革命のことを衆愚の
愚挙と書けと云われるだろう。時代によって対照と嗜好は異う。がいつも凡人は、それで....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
かのこの言葉を、なぜ彼は注意しなかったのだろう? サン・ミゲルへの襲撃は、一場の
愚挙だった。というのは、この島はテルセイラ島の東方にあって、そこへゆくことは、護....