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愛しむ
「愛しむ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
愛しむの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
、羅※羅の如しと。又説き給はく、愛は子に過ぎたるは無しと。至極の大聖すら尚ほ子を
愛しむ心あり。況して世間の蒼生、誰か子を愛しまざらめや」というものであり、長歌は....
「かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
増長したるなれば上手にも下手にも出所はあるべしおれが遊ぶのだと思うはまだまだ金を
愛しむ土臭い料見あれを遊ばせてやるのだと心得れば好かれぬまでも嫌われるはずはござ....
「高原の太陽」より 著者:岡本かの子
た調子の底に、医やすべからざる深い寂寞が潜むではないか。かの女の一般の若い生命を
愛しむ母性が、この青年に向ってむくむくと頭を擡げる、この青年はどうかしてやらなけ....
「唇草」より 著者:岡本かの子
です。赤ん坊が起きるじゃないか」 千代重がこんなにずけずけいうときは最も相手を
愛しむ気持に充たされているときなのだ。 千代重は傍へ来て、体を曲げて栖子が抛り....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
をやめた。ツイと吸い込まれるように迷れて来た蛍が、団扇の端にとまッたので、それを
愛しむかのような沈黙をふとまもった。 憲房も、杯を啣んで。 「ときに、婚儀のお....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
わけではあるまいが」 「…………」 「死ぬであろう戦場へおもむくのも、じつは命を
愛しむわが命がさせていると、この心のあやしさ、正成もまた観きわめておる。――いま....