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「愛の巣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

愛の巣の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
さようなら」より 著者:田中英光
れ、四畳半に六畳、台所に湯殿までついたバラックを建てて貰い、そこで約一年、幸福な愛の巣を営んでいたのが、近くの日本人のヤキモチからその筋に密告され、リエと相愛の....
縮図」より 著者:徳田秋声
、抱えの栄子が弁士の谷村天浪と深くなり、離れがあいていたところから、そこを二人の愛の巣に借りていたのて、藤本も人の出入りがしげくなり、若い弟子たちやファンの少女....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
へ持って来て、郊外に土地を買い、農園の経営を仕事とすると同時にそこに葉子と楽しい愛の巣を営もうというので、そうなると葉子にもすっかり文壇との交遊を絶ってもらいた....
キチガイ地獄」より 著者:夢野久作
程……それでは致し方がありませんが、何を隠しましょう、その一軒屋こそ、私が建てた愛の巣なのです。私が妻子と一所に、楽しい自給自足の生活を営んでいた、第二の故郷に....
断層顔」より 著者:海野十三
さま」 甥は急に笑顔になった。 水銀地階区三九九――が谷間シズカと碇曳治との愛の巣の所在だった。 老探偵は甥と肩を並べて、その近くまでを|動く道路に乗って....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
リ笑った。 浅草橋から駒形へ出、そして吾妻橋のかたわらを過ぎて、とうとう彼等の愛の巣のある山の宿に入った。所はかわれども、荒涼たる焼野原の景は一向かわらずであ....
投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
う」 そこで煙山は、さッそくその日の夜行で京都へ走った。京都には、大鹿と葉子が愛の巣を営むための秘密の隠れ家があるのである。それは、大鹿と葉子だけしか知ってい....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
るのである。そのころには男を「彼氏」といい、女を「彼女」とよび、二人の侘住居を「愛の巣」などと云う言葉はまだ作り出されていなかった。馴染《なじみ》の女は「君」で....