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愛弟子
「愛弟子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
愛弟子の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「博士問題とマードック先生と余」より 著者:夏目漱石
傾け尽して、悉《ことごと》くこれをこの一書の中に注ぎ込んだ過去の苦心談は、先生の
愛弟子《まなでし》山県五十雄《やまがたいそお》君から精《くわ》しく聞いて知ってい....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
紳士と云うのは、白亭とは中学時代の同窓で、いまは錚々たる刑事弁護士の大月対次だ。
愛弟子の変死と聞いて少からず驚いた白亭が、多忙の中を無理にも頼んで連れて来たもの....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
はないか」といっていますが、たしかに、それは味わうべき言葉だと存じます。またその
愛弟子の一人、品川弥二郎に贈った手紙のうちにも、 「死生の悟が開けぬようでは、何....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
せ――
彼は胸の底で、誓《ちか》うように呟《つぶや》き続ける。
中村菊之丞の
愛弟子《まなでし》雪之丞――生れついての河原《かわら》者ではなかった。長崎人形町....
「斬られたさに」より 著者:夢野久作
因幡町の恩師、浅川一柳斎の道場へ出かけた。 一柳斎は、むろん大喜びで久方振りの
愛弟子に稽古を付けてくれたが、稽古が済むと一柳斎が、 「ホホオ。これは面白い。稽....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
ているが、この波多野博士が夙くから、三木君のはマルクス主義ではないと云って、その
愛弟子のために誤解を悲しんでいたものである。市谷刑務所の藤井教誨師なども、この点....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いました。 庫裡《くり》へ帰れば女がいる、憎い女がいる。老禅師を失脚させ、その
愛弟子《まなでし》の命を奪った女が、猫を抱いて眠っている。それを追究することをし....
「道標」より 著者:豊島与志雄
くても、一向構いません。」またくるりと廻りました。「森村家の御令嬢で、三浦画伯の
愛弟子で、そして……。」またくるりと廻りました。「そのお手を執らして頂いただけで....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
し余輩はそれを見てあぶないものだと思った、松井須磨子は早稲田生えぬきの島村抱月の
愛弟子《まなでし》である、一体早稲田派が宣伝に巧みなのは大隈侯以来の伝統である、....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
るまでやった。お前ならこそ、ここまで、一心籠めてやれるのだ)
唯一人の、優れた
愛弟子に対して、玄白斎は、暫くの間
(死んではいけないぞ。お前が、死んでは、この....
「読書遍歴」より 著者:三木清
れた。そんなことから左右田先生とつながりができ、先生が亡くなられて後にも、先生の
愛弟子であった本多謙三君と親しくしていたが、その本多君も前途を嘱目されつつ先年亡....
「呼ばれし乙女」より 著者:岡本かの子
自身も我慢仕切れず、内心愛惜の情に堪えない気持がありながらもとうとう表面上、この
愛弟子を破門してしまった。 「破門されたため湯治が出来るなんて、仕合せな破門じゃ....