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「愛書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

愛書の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
読書法」より 著者:戸坂潤
か「学殖」とかというものの大半が、これと同じ本質であるといわねばならぬ。 世に愛書家なるものがある。また蔵書家なるものがいる。いずれも性のよいのと性の悪いのと....
火事教育」より 著者:寺田寅彦
。かの国の有名な画廊にある名画の複製や、アラビアンナイトとデカメロンの豪華版や、愛書家の涎を流しそうな、芸術のための芸術と思われる書物が並んでいて、これにはちょ....
小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」より 著者:寺田寅彦
工、染織工、印刷工、製本工の共同制作によってできあがった一つの総合芸術品としても愛書家の秘蔵に値するものであろう。ただ英文活字に若干遺憾の点があるが、これもある....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
一さがあった。 本屋の息子に生れただけあって、文豪アナトオル・フランスは無類の愛書家だった。巴里のセイヌ河のほとりに、古本屋が並んでいて、皺くちゃな婆さん達が....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
にからみこまれた気分から、清冽な気分を味えようと思って。 そしたら一家じゅうの愛書となり大変よかったのですが、父さんは、手紙をよこされ、小さい男の子は自分が親....
アンゴウ」より 著者:坂口安吾
い人で、さる学術専門出版店の編輯者であった。 職業も同じようなものであったが、愛書家同志のことで、矢島の来意をきくと、一冊の書物にからまる心労にきわめて好意あ....
生前身後の事」より 著者:中里介山
災に遭ったのだから、もし残存しているものがありとすれば非常な珍物中の珍物で後世の愛書家などの手に入ると莫大な骨董的評価を呼ばれるようになるだろうと思う、先年東日....
空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
の本もあったが、たぶんこの老人は、あるいは商売にしろ物好きにしろ、とにかく貧しい愛書家で、しかも珍本の蒐集家に相違ないと思った。 私はこの粗忽を、大に陳謝した....
書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
のような事情で失望しがちである。だがこの形式は将来十分発展性のあるものと考える。愛書家も徒に華装ばかりを尊重したがらずに、こうした所に平明直截な美を打ち立てるこ....
書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
しれぬが、なほ優に二三十年間は、原型をとゞむるでありましょう。 かりに、私が、愛書家であり、蔵書家であっても、それで満足がされます。なぜなら、自分の限りある一....