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「愛者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

愛者の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
女の決闘」より 著者:太宰治
大家なら、その作品に対して、どんな註釈もゆるされまい。日本にも、それら大家への熱愛者が五万といるのであるから、私が、その作品を下手にいじくりまわしたならば、たち....
職工と微笑」より 著者:松永延造
成り行きである。何故なら、彼は恐ろしい人間嫌いで、その代りに、動物植物の異常な偏愛者であったのである。然し、鉱物は彼の注意を少しも惹くことが出来なかった。奇妙で....
ふもれすく」より 著者:辻潤
が倫敦で餓死しかけた時、彼を救ったのは少女の淫売婦であったことは僕の名訳『阿片溺愛者の告白』を読んだ諸者はつとに御存知のはずだが、僕が千束町流浪時代に僕に酒を呑....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ルギーでもなければ与える本能でもない。愛は掠奪する烈しい力だ。与えると見るのは、愛者愛者に直接の交渉のない第三者が、愛するものの愛の表現を極めて外面的に観察し....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
進むと、サン・ジャック市門の所の頭を切られたいやな楡の木立ちの所に達する。あの博愛者らが断頭台を隠すに用いた所であり、死刑の前にたじろぎながら堂々とそれを廃する....
鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
形容なんか、この際使おうとは思わない。 僕はただこう云おう。―― 「僕は同性恋愛者ではない。しかし実のところその時ばかりは、その少年を見た時ばかりは、忽然とし....
決闘」より 著者:神西清
もその憎悪に対抗する勇気はないので、彼は相手の意を迎えるように、 「僕は自然の熱愛者なんだが、自然科学をやらなかったことが残念でならない。僕は君が羨ましい。」 ....
三稜鏡」より 著者:佐左木俊郎
相違なかった。そして私と令嬢との間には、お互いがそれを言葉では云わないだけに、恋愛者同士の恍惚感が次第に激しく沸騰して来るのであった。総ゆるものを焼き、総ゆるも....
読んできかせる場合」より 著者:小川未明
喜び、考えるものです。このことは、即ち、親達が、そして教える人達が、先ず真理の熱愛者でなければならぬことを語るに他ならないと思うのであります。....
ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ュアレス』といったのはモーリス・マーテルリンクであるが)は、彼がドビュッシーの熱愛者であるにもかかわらず近頃こう書いた――「福音書を書くような態度でベートーヴェ....