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「愛重〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

愛重の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
運命」より 著者:幸田露伴
道衍の少きや、学を好み詩を工にして、濂の推奨するところとなる。道衍|豈孝孺が濂の愛重するところの弟子たるを以て深く知るところありて庇護するか、或は又孝孺の文章学....
十二支考」より 著者:南方熊楠
およ》ぐため尾が横|扁《ひらた》い。※《がく》の卵を貪《むさぼ》り食うから土人に愛重さる。この一属は他の蜥蜴と異なり、舌が極めて長い。線条《いとすじ》二つに分れ....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
孫が錦橋、錦橋の姪が京水、京水の子が瑞長である。これが池田氏の偶獲た曼公の遺品を愛重して措かなかった所以である。 この薬師如来は明治の代となってから守田宝丹が....
十二支考」より 著者:南方熊楠
た迷信と看過してやまんが、今日までも西洋の医家に頑説多い。 例せば、面首を以て愛重された男子はことごとく柔弱萎縮しおわると説く者甚だ多きも、ハンニバル、シーザ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
と某のほか宮に入る者なきに盗まぬといったところで拷問は差し当り免れぬ。太子は王の愛重厚ければ珠くらいの事で殺されじ、首相は智者ゆえ何とか珠を尋ね中《あ》つべし、....
姑と嫁について」より 著者:与謝野晶子
夫婦の間で決すべきものであることを宣明しなかったのであろう。母を尊敬し併せて妻を愛重する文明男子がこの際に取るべき手段は、誠意ある諫諍を敢てして、母を時代錯誤か....
三面一体の生活へ」より 著者:与謝野晶子
蛮行為であることは何人にも承認されるはずです。私は露西亜のあれほどの騒乱が人命を愛重して、今日まで殆ど何ばかりの血をも犠牲として流していないことに目を瞠らずにい....
女子の独立自営」より 著者:与謝野晶子
するには今の女子は余りに聡明になっております。親が愛してくれるよりも幾倍か自分を愛重する事を心得ているのが今の我我婦人です。 勢よく流れる水はいくら防いでも何....
選挙に対する婦人の希望」より 著者:与謝野晶子
す。私はかつて「肉体的の放縦は精神的放縦の象徴です。自分の魂の純正、純浄、純一を愛重し、貫徹しようとする欲望を理性に由って肯定する人に取って、その魂を汚すような....
教育の民主主義化を要求す」より 著者:与謝野晶子
が附く通り、只今の学科の配置では国語が余りに多くの時間を占めています。私は国語を愛重することにおいて、詩人として何人にも譲らない熱情を持っている者であると共に、....
わからないこと」より 著者:宮本百合子
性に対するアドレイションが現されないのだろう、と云うことだ。 勿論女性に対する愛重《アドレイション》といっても、現わされる形は多様で決して中世の騎士的崇拝、ま....
日和下駄」より 著者:永井荷風
く伐《き》り倒されようとした斧《おの》の跡が残っているために今ではかえって老樹を愛重《あいちょう》する人の多く知る処となっている。東京市中にはもしそれほどの故事....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
せざるべからざるはもちろんなり。 これをもって西洋各国、みなその国固有の学問を愛重し芸術を保護し、別して言語、宗教のごときは、つとめてその国固有のものを保存せ....