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「愧死〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

愧死の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
を引っかけまわるといったような下司っぽい増長者は、こうした翁の謙徳と精進に対して愧死しても足りないであろう。 真の能楽師は僅少の例外を除き翁の後に絶えたと云っ....
帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
、読者にむかって、耐乏生活の小説などを書き、ヤミの悪徳を説いたなら、文士としては愧死すべきことであり、かかる徒輩は文学者として存在しえないものである。 しかる....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
|臙脂の美は比類がない。アニリン剤の青竹や洋紅に毒された世界近代の画人は此の前に愧死するに値する。東京在住の人は帝室博物館に所蔵せられて頻繁に展示せられる「白象....
我が円朝研究」より 著者:正岡容
圓朝の話術が迫真だからで「皮相を写して死したるが如き文」している手合は圓朝の前に愧死《きし》せよとまで激賞しているのである。この序文の通褒《つうほ》でないことは....
レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
雲、(間)そして一番はっきりと見えるのは、天才らしい青年の音楽家が、競技に敗けて愧死するように見える雲だが、あの青年は誰れやらに似ているように思われるぞえ。 使....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
べし。 翻って、今のわれを見れば如何。 愚や、愚や、この鈍児、賢友を仰いでなんぞ愧死せざるや。 だが待て、人生の長途、まだ永遠は測るべからずという奴さ、今は会い....
三国志」より 著者:吉川英治
」 張飛らしくもない蚊の啼くような声だ。彼は鼻をすすって泣きながら云った。 「愧死しても足りません。大酔していたため、ついその……後閣へ馳って、城外へお扶けす....