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慌て者
「慌て者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
慌て者の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
の港で大砲というものをブッ放して、「文明開化」という珍らしいものを教えてくれた。
慌て者の日本人はすっかり驚いて、日本《やまと》魂までデングリ返らせた結果が、今日....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ある。郵便局に自分の引越し先を尋ねに行く頓馬である。電話口でこちらの番号を怒鳴る
慌て者である。『脳髄』を『物を考えるところ』と錯覚している低能児である。
そう....
「焦点を合せる」より 著者:夢野久作
た。すると又、そのうちに、乗客の中でも一番航海通の海軍将校上りが……サッキ話した
慌て者さ……そいつが手ヒドイ神経衰弱に引っかかってしまった。機関長を殺せとか何と....
「幽霊と推進機」より 著者:夢野久作
口々に叫びかけながら走り込んで来た。その中には、私達三人を幽霊じゃないかと疑った
慌て者も居たそうであるが、これは考えてみると無理もなかった。本物の幽霊はピストル....
「鼻の表現」より 著者:夢野久作
、お人好しと見られる「団子鼻」、無智を示す「蓮切鼻」、無能を示す「トンネル鼻」、
慌て者を表白するという「二連銃」、むずかし屋を表明する「碇鼻」(「怒り鼻」?)、....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
カツ者がいて、心気顛動、ほかの才覚はうかばず、下駄箱一つ背負いだしたとか、月並な
慌て者はタクサンいたが、一気に多賀まで逃げ落ちたというのは他に一人もいなかったよ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
間目には、一人も召使いがいなくなったよ。中には、癩病と知った当日逃げだした弱虫の
慌て者もいたほどだよ」 大家にも拘らず、大勢の召使いが一人残らずそう古くない理....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
どと、旦那の名を汚すような外聞のわるい評判がたつようなオチョッカイをはたらくほど
慌て者のコマ五郎じゃアありませんぜ。はばかりながら、死水をとってあげる気持で、ジ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
志賀山街道を横切り、どこまでも山の腹を、横へ横へと、急いで行った。
――一方。
慌て者の松明は、一目散に、銀閣寺のわきまで駈け降りて来た。
そして、片手を口に....