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慎
「慎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
慎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
心もちを察してくれて、よしや沙金のほうから手を出してもその誘惑に乗らないだけの、
慎みを持ってくれる事と、いちずに信じ切っていた。が、今になって考えれば、それは、....
「鼻」より 著者:芥川竜之介
てしまった。用を云いつかった下法師《しもほうし》たちが、面と向っている間だけは、
慎《つつし》んで聞いていても、内供が後《うしろ》さえ向けば、すぐにくすくす笑い出....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
てはどうか呉々《くれぐれ》も、恩人「ぽうろ」の魂のために、一切|他言《たごん》は
慎《つつし》んで下さい。
北条屋弥三右衛門の話
伴天連《ばてれん....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
せているだけだった。
「どうもお律《りつ》の容態《ようだい》が思わしくないから、
慎太郎《しんたろう》の所へ電報を打ってくれ。」
「そんなに悪いの?」
洋一は思....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
って、しかもその誤伝がまた立派に正確な史料で通っています。だから余程史料の取捨を
慎《つつし》まないと、思いもよらない誤謬を犯すような事になる。君も第一に先《まず....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
めながら、思切った声で答えた。
「よろしゅうござりまする、しかと向後《こうご》は
慎むでございましょう。」
「おお、二度と過《あやまち》をせぬのが、何よりじゃ。」....
「或る女」より 著者:有島武郎
も十六にも見れば見られるような華奢《きゃしゃ》な可憐《かれん》な姿をした葉子が、
慎みの中にも才走った面影《おもかげ》を見せて、二人《ふたり》の妹と共に給仕《きゅ....
「或る女」より 著者:有島武郎
に快活なはきはきした少女になった。ただ愛子だけは少しもうれしさを見せないで、ただ
慎み深く素直《すなお》だった。
「愛ねえさんうれしいわねえ」
貞世は勝ち誇るも....
「片信」より 著者:有島武郎
救おうとすることにのみ急でないかぎり、自分の心の興奮をまで、一定の埓《らち》内に
慎ませておけるものであろうか。……この辺の有島氏の考えかたはあまりに論理的、理智....
「星座」より 著者:有島武郎
高根の花です。ピュリティーそのものなんです。さすがの僕もおぬいさんの前に出ると、
慎《つつし》みの心が無性に湧き上るんだから手がつけられない……そんなに笑っちゃだ....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
の王様にはかないはしません。とかく人間と云う者は、何でも身のほどを忘れないように
慎み深くするのが上分別です。 一同 そうなさい。そうなさい。悪い事は云いはしませ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
るだろう。 暗示こそは人に与えられた子等の中、最も優れた娘の一人だ。然し彼女が
慎み深く、穏かで、かつ容易にその面紗を顔からかきのけない為めに、人は屡※この気高....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
る。が、其の性質上記の如きところより、之を発表せんとするに当りては、亡弟も可なり
慎重な態度を採り。霊告による祠の所在地、並に其の修行場などを実地に踏査する等、い....
「寡婦」より 著者:秋田滋
時になって、冗談がちと過ぎていたことにようやく気がつきましたので、それからは少し
慎しむようにしました。ある日、少年はそのことで私を責めましたので、私はこう答えた....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
米軍を駐屯することがアジアに緊張を激化するものであるとして、日本政府にたいしては
慎重なる態度をとることを要請したのであります。(拍手) さらにまた社会党は以上....