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慎重
「慎重〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
慎重の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「生きている腸」より 著者:海野十三
うどそれは、午前三時のことであった。 それからなお二十四時間というものを、彼は
慎重な感度でそのままに放置した。 二十四時間経ったその翌日の午前三時であった。....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
理想における河野家の僕が中心なんだろう。その中心に据ろうという妻なんだから、大に
慎重の態度を取らんけりゃならんじゃないか。詰り一家の女王なんだから、」 河野は....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
まま使っていたのであります。土地を攻防の目標とし、広い正面に兵力を分散し、極めて
慎重に戦いをやって行く方式をとっていたのです。このとき、フランス革命によって生じ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
はしばらくようすを見まもっているしかないね」 このときはやくも伯父は、いつもの
慎重な探偵の態度にもどってしまった。 そのときであった。けたたましい呼出し音響....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
誉を輝かすと同一に。――博士いかがですか、僧都。 博士 しかし、しかし若様、私は
慎重にお答えをいたしまする。身はこの職にありながら、事実、人間界の心も情も、まだ....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
したときには、地球人のおどろきは一段とたかまり、さわぎであった。ジャンガラ星は、
慎重にかまえて、距離千メートル以後は一日に百メートルずつ高度を下げて行き、百メー....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
いへんな手間であった。 恐怖の命令 カワカミ容疑者連の取調の方は、ずっと
慎重にとりはこばれていた。 この方の鑑定委員は八名の中国人があたっていた。 ....
「古狢」より 著者:泉鏡花
でしょうか。」 「ああ、縁台が濡れる。」 と、お町の手を取って、位置を直して、
慎重に言った。 「それにね、首……顔がないんです。あの、冷いほど、真白な、乳も、....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
「貴方の黒百合を採りたいって、とうとう石滝へ入ったそうです。」と、島野が引取って
慎重にこれを伝える。 勇美子はその瞳を屹と凝らしたが、道は聞くと斉しく、顔の色....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
る。が、其の性質上記の如きところより、之を発表せんとするに当りては、亡弟も可なり
慎重な態度を採り。霊告による祠の所在地、並に其の修行場などを実地に踏査する等、い....
「読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
大なるを思い、従来の方針の徹底を期するため、すでに十数年以前より志して来た計画を
慎重審議この際断然実行することにした。吾人は範をかのレクラム文庫にとり、古今東西....
「瘤」より 著者:犬田卯
って来た。が、田辺や半田には眼もくれず、「謄写は出来たか。……ああ、そう、では、
慎重に、研究しておいてくれ、俺はもう出かけなくちゃア……」 田辺はぐいと村長を....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
も伝統的の日本精神をもって指導原理として教育を施さねばならぬ。ただし欧米の方法は
慎重に取捨してこれをおのれに資することを期すべきである。 七 芸術論 つ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
米軍を駐屯することがアジアに緊張を激化するものであるとして、日本政府にたいしては
慎重なる態度をとることを要請したのであります。(拍手) さらにまた社会党は以上....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
王は兵力をシュワイドニッツ南方地区に集結、敵の山地進出に乗ずる決心をとった。敵が
慎重な行動に出たならば大王の計画は容易でなかったと思われるが、大王は巧妙なる反面....