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慢性
「慢性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
慢性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ゆず湯」より 著者:岡本綺堂
……。」 「あなたのところの先生に療治してもらっていたんですか。」 「そうです。
慢性の腎臓炎でした。わたしのところへ診察を受けに来たのは先月からでしたが、なんで....
「幸運の黒子」より 著者:海野十三
年の暮れ、三千円というものを費《つか》って新妻を持った。その細君はさらに次の年に
慢性病になり、転地療養をすることになって残額の二千円はばたばたとなくなってしまっ....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
相当の理由が無くては、開業医といえどもウッカリ手を下せないのだ。母体が肺結核とか
慢性腎臓炎であるとかで、胎児の成長や分娩やが、母体の生命を脅すような場合とか、母....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
に……。」 「あなたのところの先生に療治して貰っていたんですか。」 「そうです。
慢性の腎臓炎でした。わたしのところへ診察を受けに来たのは先月からでしたが、何でも....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
れほど神秘的な英雄めいた――例えばスウェーデンボルグやオルレアンの少女みたいな、
慢性幻覚性偏執症だと云うわけじゃないのだよ。ただ、夫人のある機能が過度に発達して....
「闘争」より 著者:小酒井不木
る。肺結核の初期には却って精神的活動を促すが、後にはやはり弛緩状態を起すらしい。
慢性腎臓炎などは弛緩が著しい。そこで僕は先生が何か病気に罹られたのではないかとも....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
頃はただ一攫千金の投機を狙っています。一人は、今は小使を志願しても間に合わない、
慢性の政治狂と、三個を、紳士、旦那、博士に仕立てて、さくら、というものに使って、....
「病房にたわむ花」より 著者:岡本かの子
は日露戦争中負傷の際に気が狂って以来ずっと茲の病房の患者であるそうですが、病状は
慢性な代りに挙措は極めて温和で安全であると聞きました。その可憐な男が、私達の前の....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
此処に合葬せられている仏は、鹿島清兵衛。慶応二年生。死亡大正十二年十月十日。病名
慢性腸|加答児。ゑ津。明治十三年十一月二十日生。死亡大正十四年四月二十二日。病名....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
つまり医学の究極は心臓を強くさせることだということが出来る訳です。急性病にしろ、
慢性病にしろ、若し心臓さえ変らぬ力で働いて居たならば、治る病気は治り、治らぬ病気....
「審判」より 著者:カフカフランツ
ちない、両手をぶらぶら振っているラーベンシュタイナー、金壺眼のブロンドのクリヒ、
慢性の筋肉引きつりのため気味の悪い薄笑いを浮べているカミナー。 「お早う」と、K....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ます。 今まで書き並べました不幸とはまた違ったこれほどはっきりしていないしかも
慢性の不幸というのがあります。「なんだかいらいらする」「すっかりくさった」「どれ....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
れながら、やがては恢復するであろうとの希望に歳から歳へと欺かれて、ついには病気の
慢性! たびたびこんな目に遭ったために私はほとんどまったく希望を喪った。みずか....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
e'doublement〕)であって、このことは、ベートーヴェンにあってはいわば
慢性の状態である。 **原注――たとえベートーヴェン自身はその友だちヴェーゲラー....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
から消耗戦略に変転するところに興味を持って研究したのであるが、語学力の不充分と怠
慢性のため充分に勉強したと言えず、誠にお恥ずかしい次第である。欧州大戦につき少し....