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慧
「慧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
慧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
さて笠置山《かさぎやま》へ着きますと、ここにいる土蜘蛛《つちぐも》はいたって悪知
慧《わるぢえ》のあるやつでしたから、髪長彦《かみながひこ》の姿を見るが早いか、わ....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
御和《おやわら》げになって、
「三千世界は元より広大無辺じゃ。僅ばかりの人間の智
慧《ちえ》で、ないと申される事は一つもない。たとえばその沙門に化けた天狗が、この....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
たむ》けた。それから新しい四基の石塔に順々に水を注いで行った。……
後年|黄檗
慧林《おうばくえりん》の会下《えか》に、当時の病み耄けた僧形とよく似寄った老衲子....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
うに、――」
「まあ、そうやかましく云わずにやれ。娘も壻も極《きま》り悪さに、智
慧袋《ちえぶくろ》を絞ってついた嘘だ。その上壻の身になれば、ああでも云わぬと、一....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
ん。」と二三度|掻巻《かいま》きの袖を引いたそうです。が、どうしたのかふだんは眼
慧《めざと》い祖母が、今日に限っていくら呼んでも返事をする気色《けしき》さえ見え....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
《おか》しいところを見ると、あるいはあらゆる大男|並《なみ》に総身《そうみ》に智
慧《ちえ》が廻り兼ねと言う趣《おもむき》があったのかも知れません。ちょっと本筋へ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
ルコぼう》をしゃくって見せて、
「君はまだこの先生を知らなかったかな。仏文の藤沢
慧《ふじさわさとし》君。『城』同人《どうじん》の大将株で、この間ボオドレエル詩抄....
「少年」より 著者:芥川竜之介
その顔はどう云うものか、前に思ったほど生意気ではない。いや、むしろ可愛い中にも智
慧《ちえ》の光りの遍照《へんしょう》した、幼いマリアにも劣らぬ顔である。保吉はい....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
である。この故に又至る処に架空の敵ばかり発見するものである。
S・Mの智
慧
これは友人S・Mのわたしに話した言葉である。
弁証法の功績。――所詮《....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
ばならぬ。聖者は五欲を放たれても、三毒の害は受けられぬのじゃ。して見ればおれの知
慧《ちえ》の光も、五欲のために曇ったと云え、消えはしなかったと云わねばなるまい。....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
しますから、四日目には床を離れるが早いか、とにもかくにも泰《たい》さんの所へ、知
慧を借りに出かけようとすると、ちょうどそこへその泰さんの所から、電話がかかって来....
「三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
一 なぜファウストは悪魔に出会ったか? ファウストは神に仕えていた。従って林檎はこういう彼にはいつも「智
慧の果」それ自身だった。彼は林檎を見る度に地上楽園を思い出したり、アダムやイヴを....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
とでございます。 さて最初地上に生れ出でた一人の幼児――無論それは力も弱く、智
慧もとぼしく、そのままで無事に生長し得る筈はございませぬ。誰かが傍から世話をして....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
会いたい彼は、その峰々に亘るべき、不思議の虹を仰ぎ見た菊池、――我々の知らない智
慧の光に、遍照された菊池ばかりである。....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
この所ばかりか近郷の褒め草。ある時、県令学校を巡廻あり。予が講義を聴かれて「天晴
慧しき子かな、これまで巡廻せし学校生徒のうちに比べる者なし」と校長に語られたりと....