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「慰藉料〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

慰藉料の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
猟奇の街」より 著者:佐左木俊郎
や! 本当に亡くなられたんです。これはわずかばかりですが、工場のほうからの遺族|慰藉料《いしゃりょう》というわけで、お香典なのですが、まあ、これを何よりの証拠と....
鰊漁場」より 著者:島木健作
最大労務に服すべきこと。労務期間中、死亡し又は負傷して将来労働に堪えざるときは、慰藉料として漁場主より金一封を支給すること。その他等々。 漁夫たちはだまってき....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
。 それから神戸氏はいろ/\尽力して、漸くの事で女中の貞は親許に引取り、支倉は慰藉料として二百円、外に女の病気が治るまで病院に通わせ、その治療代を負担すると云....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
下手人を捕え、英国海軍士官の面前において斬首すべき事、被害者の親戚および負傷者の慰藉料として二万五千ポンドを支払うべき事をも付け添えて来た。この通牒の影響は大き....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
言われて支払い済みとなった生麦償金十万ポンドのほかに、被害者の親戚および負傷者の慰藉料としてイギリスから請求のあった二万五千ポンドはそのままに残っていて、あの問....
あひると猿」より 著者:寺田寅彦
しい十羽のひなを引率してしずしずと池の反対の側へ泳いで行くのであった。離婚問題も慰藉料問題も鳥の世界には起こり得ないのである。 自分の到着前には雄が二羽いたそ....
黒点」より 著者:豊島与志雄
とだが、母は内々知人の間に、日歩の金なんかを廻していた。それもごく僅かな額で兄の慰藉料や姉の身代金などから差引いたものらしかった。さんざん借金に苦しんできたので....
文学以前」より 著者:豊島与志雄
夫人はB夫人と諍いを生じ、D夫人は弁護士に依頼して、B夫人を相手取り、愛猫喪失の慰藉料を請求した。その記録まで残っている。D夫人は後で思い直して、その訴訟を取下....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
子は私をよんで、大浦家へ行って、この始末をつけてくるように、なんなら、こっちから慰藉料請求の訴訟ぐらい起してもいいのだから、というキツイ御命令である。 そこで....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
分だけ人に傷けられてると思っているのだから、始末がわるい。 女を傷害して、その慰藉料ということで、彼は悪戦苦闘していたそうだが、こういうことは友達にたのめば一....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
のほかだから、つれて帰る。娘をキズモノにされたのは残念だが、財産がなくなっちゃア慰藉料もとれない。しかし、全然一文なしではあるまい。何かあるだろう。この離婚願い....
この握りめし」より 著者:岸田国士
半日悶えつゞけ、医者が来て、やつと命は助かつた。宿の主人は、宿賃と治療費、それに慰藉料まで請求するという。それからまた、ある淫奔な娘を堕胎の嫌疑で取調べると、助....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
男子は慰藉料をもらえないという話 婚姻予約不履行による慰藉料損害賠償請求事件の訴状 ....
環礁」より 著者:中島敦
なかったのかも知れぬ。しかし、その後、追出された男がしばしばマリヤンの家に来て、慰藉料《ツガキーレン》などを持出しては復縁を嘆願するので、一度だけその願を容れて....
炎の人――ゴッホ小伝――」より 著者:三好十郎
つかは神の祝福がある。へっ! だから、爆発で人がこんだけ死んでも、ただ祈ってろ。慰藉料を会社が三十フランずつしきゃ出さなくても、がまんしてろ。日給二フランと五十....