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慶び
「慶び〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
慶びの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
前からそこに控えて待っていたのは、数間の爺やでございました。爺やは今日の鎮座祭の
慶びを述べた後で、突然斯んなことを言い出しました。―― 『姫さまが今回神社にお入....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
二十一になった奥方のおさち殿が、この頃になって、初めて懐胎されたことが分かった。
慶びが重なったので、家中がひとしお春めいた。例年よりは見事な年暮の下され物が、奉....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
日和尚の云う言葉に其の方は水道端へ参るだろう、参る時は必ず待っている者があり、且
慶び事があると申しましたが、私の考えは、斯く子供の出来た事まで良石和尚は知ってお....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
い、打解けて仏壇を持帰るのを見合せましたから、助七は大喜びで、無類の仏壇が出来た
慶びの印として手間料の外に金百両を添えて出しましたが、長二は何うしてもこれを受け....
「王成」より 著者:田中貢太郎
。 王成はそこで旅装を整えて帰り、家に着いてそれまでの経過を話して、金を見せて
慶びあった。老婆はその金で王成にいいつけて三百|畝の良田を買わせ、屋を建て道具を....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
顔はおろか、口へまで出して、事々しく慶《よろこ》びを陳《の》べる。娘の親も親で、
慶びを陳べられて、一層得意になり、さも誇貌《ほこりが》に婿《むこ》の財産を数え、....
「伊太利亜の古陶」より 著者:宮本百合子
繰りひろげ、芳しい墨をすり流した。そして徐ろに一昨夜の礼から、筆をかえして今度の
慶び、人の親の心、自分達の誠心を書きすすめた。彼女は調の高い自分の文章に酔った。....
「解説(『風知草』)」より 著者:宮本百合子
すぎて空ににおやかな虹のかかったとき、再び顔と顔とを見合わせた男女が、互の健闘を
慶び、生きていることをよろこび、そのよろこばしさにひとしお愛を燃えたたせる姿があ....
「これから結婚する人の心持」より 著者:宮本百合子
いない人たちの場合、それは一層感じられるように思う。それはよかったわね。そういう
慶びの言葉が、その感じで裏づけられてもいるのである。仕事をもっている男の人たちは....
「二つの家を繋ぐ回想」より 著者:宮本百合子
程度である。 私の心持では、Aが、自分から進んで、其丈の配慮をしたことに、深い
慶びを感じて居た。其だのに、彼方では一向、此方ほどの熱意を示して呉れない。半分、....
「女の一生」より 著者:森本薫
お祝いをすればいいじゃありませんか。旅順が落ちたっていうことはそれだけで、充分お
慶びしていいことだと思いますよ。 章介 私達が旅順を占領した時はたった一カ月でし....
「罌粟の中」より 著者:横光利一
んだ蝶のいとなみに自分が見えて愉快だった。 「そうでしたか。それはそれは」と梶は
慶びを顕して云った。 二人はホテルを出てから昼食のためある料亭へ立ちよった。こ....
「夜の靴」より 著者:横光利一
見にだけでも、もう一度ここへ来たいわ。いいこと。ほら。」 久しぶりに美に接した
慶びでためつすがめつしているが、私は火鉢の炭火の消える方が気にかかった。昨夜文化....
「旅愁」より 著者:横光利一
当りすぎた気味悪さもまだ引かず、深くは塩野に病状を訊ねる気もないまま、無事退院の
慶びも一言いったにすぎなかった。
「しかし、今度は千鶴子さん、どうやらへんらしい....
「三国志」より 著者:吉川英治
った。 こうして、ひとまず誅滅も片づいたので、王允は一日、都堂に百官をあつめて
慶びの大宴を張った。 するとそこへ、一人の吏が、 「何者か、董卓の腐った屍を抱....