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憂い顔
「憂い顔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
憂い顔の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
ほうを振返りながら、子供の手をひき、プラットフォムを走っていった。その人が子猫の
憂い顔で最後にぼくに云った言葉は、やはり、「では御免なさいね。さようなら」なのだ....
「夜の靴」より 著者:横光利一
来ひとり都会に出ていたので、農事を今からすることは不可能だ。長男がこの弟の無職を
憂い顔で、砂利を積んだ牛車を運び、駅からの真直ぐな路を往ったり来たりしている。麻....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
というのもあるし、約束した娘はどうしたやら、もうお婆さんになっているだろうな、と
憂い顔なのもいた。まったく浦島のようなものだ。 人々は何がなし故国に期待はある....
「純真」より 著者:太宰治
々女史とでもいったような者が「子供の純真性は尊い」などと甚だあいまい模糊たる事を
憂い顔で言って歎息して、それを女史のお弟子の婦人がそのまま信奉して自分の亭主に訴....