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「憂憤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

憂憤の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
に貸し渡し、あまつさえ外夷の応接には骨肉も同様な親切を見せながら、自国にある忠義憂憤の者はかえって仇敵のように忌みきらい、国賊というにも余りあるというような意味....
」より 著者:島崎藤村
た短冊、いろいろあるが、殊にお種の目を引いたのは、父の絶筆である。漢文で、「慷慨憂憤の士を以って狂人と為す、悲しからずや」としてある。墨の痕も淋漓として、死際に....
李陵」より 著者:中島敦
《たいしたん》となって泣いて荊軻《けいか》を送った。楚《そ》の屈原《くつげん》の憂憤《うっぷん》を叙して、そのまさに汨羅《べきら》に身を投ぜんとして作るところの....
元禄十三年」より 著者:林不忘
るほうだ、と美濃守は、弛緩《しかん》しかけた幕政のあらわれの一つのように思えて、憂憤《ゆうふん》を禁じえなかった。 個人的にも美濃守はあの吉良という人間に普段....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》なるの日 また帝子《てんし》の屯《たむろ》に代る 或は鎌倉の窟《いはや》に投じ憂憤まさに悁々《えんえん》 或は桜井の駅に伴ひ 遺訓何ぞ慇懃《いんぎん》なる……....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
が、最近は少なくとも生命を打込んでの筆の精進です。書きつつあるところに、何かしら憂憤の情を発して、我ながら激昂することもあれば、長歎息することもあるし、それほど....