憑依[語句情報] »
憑依
「憑依〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
憑依の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
分二十五秒の後《のち》、きわめて急劇なる夢遊状態に陥り、かつ詩人トック君の心霊の
憑依《ひょうい》するところとなれり。我ら会員は年齢順に従い、夫人に
憑依せるトック....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
は黒人の神となった。生涯を、熱地の狂人にささげ、藪草にうずもれようとも、あわれな
憑依妄想から黒人を救いだそうとする――座間は人道主義の戦士だった。そうして、六年....
「李陵」より 著者:中島敦
それでもまだ気が張っていたが、それらが終わると急に酷《ひど》い虚脱の状態が来た。
憑依《ひょうい》の去った巫者《ふしゃ》のように、身も心もぐったりとくずおれ、まだ....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
しながら、そのいわゆる神は単に論理上の冷ややかなる存在であって、われらの温かなる
憑依の対象となる人格的の神ではないのであろうか。氏によれば敬とは部分的生命が全部....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
な良人をあんな女に寝とられて、何で黙って置けるものか! これから死んで、あの女に
憑依いて仇を取ってやるからそう思って居るがよい……。』 平生はちょいちょい私の....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
対して、一指を染めようとしない。 問『酔漢の躯に憑るとは何の意義か?』 悪霊の
憑依――地縛の霊魂は、依然として彼等生前の情慾と、性癖の大部分をそのまま保有して....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
取扱ってるかと思います。それが空想であるか、実在であるかを決めるのは私らの放擲、
憑依、転換――内面から迫られた一種の冒険でなければならないかと思います。ファンタ....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
れぬ。 牛蒡種の外に狐持・外道持・犬神筋等、各地その名称を異にし、また幾分その
憑依の現象をも異にするものの甚だ多いことは既に述べた。しかし実際上これら各種の憑....