懐炉灰[語句情報] » 懐炉灰

「懐炉灰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

懐炉灰の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
や。」 「ちっとは楽になったと見えるねえ。」 叔母は母の懐炉《かいろ》に入れる懐炉灰を焼きつけていた。 「四時までは苦しかったようですがね。」 そこへ松が台....
西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
餅糖の製法、蘇枋染で本紅染を模する法、弱った鯛を活かす法などがあり、『織留』には懐炉灰の製法、鯛の焼物の速成法、雷除けの方法など、『胸算用』には日蝕で暦を験すこ....
工学博士末広恭二君」より 著者:寺田寅彦
フィラメントの爆発を使ったり、また電扇の研究と聯関して気流の模様を写真するために懐炉灰の火の子を飛ばせるといったようなことも試みた。無闇に読みもしない書物を並べ....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
別に案ずるまでもない、同町の軒並び二町ばかり洲崎の方へ寄った角に、浅草紙、束藁、懐炉灰、蚊遣香などの荒物、烟草も封印なしの一銭五厘二銭玉、ぱいれっと、ひーろーぐ....
里の今昔」より 著者:永井荷風
》きぬ。朝夕の秋風身にしみわたりて、上清《じょうせい》が店の蚊遣香《かやりこう》懐炉灰《かいろばい》に座をゆづり、石橋の田村やが粉挽く臼の音さびしく、角海老《か....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
栽培が盛でありますが、材料を出すに止って織物は作られておりません。その麻殻からは懐炉灰が作られます。 埼玉県の加須や羽生の「青縞」も名がありましたが、藍を生命....