懲役[語句情報] » 懲役

「懲役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

懲役の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
若杉裁判長」より 著者:菊池寛
な酌量をしても四、五年の実刑は課したでしょう。が、若杉裁判長は、罪を憎んで五年の懲役をいい渡すと同時に、執行猶予の恩典を付けることを忘れませんでした。この被告に....
特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
てある如く、弁理士が、出願者発明の秘密を漏泄し、または窃用したるときは六月以下の懲役又は五百円以下の罰金に処すとの……」 「いや、もうそのへんにてよろしい。では....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
能わず。 第六十八回 而も脱獄 前科者、此の美しい、虫も殺さぬ様な秀子が、懲役から出て来た身だなどと誰が其の様な事を信ずる者か。 とは云え、信ぜぬ訳にも....
赤外線男」より 著者:海野十三
があったが、そのときのぶっつけた方の運転士は、色盲だったことが後に判明して、無期懲役の判決をうけたのが無罪になった。人間の視力なんて、まことに不思議なものであり....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
と、私の身柄は直ちに近郊の刑務所に移された。やがて判決|言渡があった。 「被告ヲ懲役五年ニ処ス!」 私は晴れて刑務所の人間になった。私は落ちつくところへ落着い....
あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
護士との押問答があったりして、すったもんだの揚句、結局次回の公判には有罪と決り、懲役六年の判決を言渡されましたよ…… いや、こんな風に申上げると、まるで「つぼ....
島原心中」より 著者:菊池寛
家の小説を読むと、我々専門家がみると、かなりおかしいところがたくさんあるのです。懲役の刑しかないところが禁錮になっていたり、三年以上の懲役の罪が二年の懲役になっ....
血の文字」より 著者:黒岩涙香
相で夫ゆえ伯父を殺して呉れたと思いまして、はい爾とすれば其志ざしに対しても女房を懲役に遣ても済ぬと思いまして、はい夫でも昨夜|探偵吏のお話に曲者が犬を連れて行た....
獄中記」より 著者:大杉栄
獄友になった三人の男がある。 一人は以前にも強盗殺人で死刑の宣告を受けて、終身懲役に減刑されて北海道へやられている間に逃亡して、また強盗殺人で捕まって再び死刑....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
。巡査はおどすように言った。 「隠すとおまえのためにならないぞ。ここで嘘をいうと懲役にやられるぞ。お父さんにもおっ母さんにも当分逢われないぞ。」 お留はしくし....
家なき子」より 著者:楠山正雄
あるものは残らず売らなければならない。それでも足りないので、わたしは五年のあいだ懲役に行かねばならない。わたしは自分の金ではらうことができないから、自分のからだ....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
は官営雑誌のごとき威厳を備えた『中央公論』である。断りでもしようものならたちまち懲役何カ月かをくいそうだし、引き受けたら最後八さん熊さんがホテルの大食堂に引き出....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
たるものには、労役者保護会、婦女子保護会、寡婦、小児、老人、水夫、免役者(兵役・懲役とも)、外国人、破船者、遭難者、牛馬等を保護救助する諸会あり。これみな有志の....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
七月、守田座にて「亀山の仇討」を開演中、石井兵助を勤むる嵐璃鶴が召捕られて、後に懲役三カ年を申渡さる。小林金平の妾おきぬが璃鶴と私通し、遂に金平を毒殺するに至り....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
にならず、なんの抵抗もしない私たちが罪になるのは了解に苦しむ。無罪だ』と述べたが懲役五ヵ月をくった。 獄中でゲタの鼻緒の芯をない、封筒はりをしたが、獄房の中へ....