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懸巣
「懸巣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
懸巣の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
がいよいよ繁って来ました。わたしは山蛭を恐れながら進みました。谷に近い森の奥では
懸巣が頻りに鳴いています。鸚鵡のように人の口真似をする鳥だとは聞いていましたが、....
「温泉」より 著者:梶井基次郎
夜になると星も見えたし、桜の花片だって散り込んで来ないことはなかったし、ときには
懸巣の美しい色の羽毛がそこから散り込んで来ることさえあった。....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
探しに出て来たのであった。 手綱を引いて君江が行く。馬に揺られて小一郎が行く。
懸巣《かけす》が林で啼いている。野の草が風に靡いている。 二人は旅をつづけて行....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
ど、喰べてすぐじゃ毒だよ。……離屋《はなれ》の悦二郎の書斎へでも行って見なさい。
懸巣《かけす》がいてね、それが、よく馴れて面白いことをする……光るものを投げてや....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
またしても辺りを見廻した。向こうの大きな白山茶花の枝々を揺がせて、葡萄いろをした
懸巣《かけす》が一羽おどろいたように飛び立っていった。 「……」 フーッと息を....
「懸巣」より 著者:室生犀星
何時か
懸巣のことを本紙で書いたことがあるが、その後の彼女の真似声は一層種々につかい分け....
「人真似鳥」より 著者:室生犀星
懸巣は猛鳥で肉食鳥であるが、時々、爪を剪ってやるために籠から掴み出さなければなら....