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「懺悔録〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

懺悔録の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
も出来るものではない。 ルッソオは告白を好んだ人である。しかし赤裸々の彼自身は懺悔録《ざんげろく》の中にも発見出来ない。メリメは告白を嫌った人である。しかし「....
新生」より 著者:島崎藤村
夢のような心持も致します……わたしどもは幸福でございますね。あの頂いたルウソオの懺悔録《ざんげろく》の中に、真の幸福は述べられるもので無い、唯感ぜられる、そして....
振動魔」より 著者:海野十三
もすんで、ここに一切の訟訴手続きが閉鎖されることになった。それから僕は、この拙い懺悔録を書き綴りはじめたのだったが、不思議なことに、どうやらやっと書き終えた今夜....
東京八景」より 著者:太宰治
は、どこにも無かった。私は、Hを信じた。 その夜私は悪いものを読んだ。ルソオの懺悔録であった。ルソオが、やはり細君の以前の事で、苦汁を嘗めた箇所に突き当り、た....
思案の敗北」より 著者:太宰治
ぞと、これは、読者へのサーヴィス。作家たるもの、なかなか多忙である。 ルソオの懺悔録のいやらしさは、その懺悔録の相手の、(誰か、まえに書いたかな?)神ではなく....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
だ目をして、本を机のうえにおくと、 「私このごろこんなものばかり読んでいるのよ。懺悔録ですのよ。トルストイも随分読んだのよ。そのお蔭で、私もどうやら蘇生しそうな....
俗天使」より 著者:太宰治
。だめだわね。叔父さんは、このごろ何を読んでいらっしゃいますか。私は、ルソオの『懺悔録』を読んで居ります。先日、プラネタリウムを見て来ました。朝になる時と、日が....
化け物の進化」より 著者:寺田寅彦
お化け鏡」の曲面に映して見ているためかもしれない。そうだとすればこの一編は一つの懺悔録のようなものであるかもしれない。これは読者の判断に任せるほかにない。 伝....
「或る女」についてのノート」より 著者:宮本百合子
を感ずるなり。さらば余は彼女を恋せるなるか。叱! 神よ、日記は爾が余に与へ給へる懺悔録なり。余はこの紙に対して余の感情をいつはり記すこと能はず。故に余敢ていつは....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いったのは、身の上を書いているのだな、しおらしくも、神尾主膳が自分の「半生記」の懺悔録でも書き残して置きたいという了見になったと見える。 それに相違ない、神尾....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
きしん》を表わし、一、二度は妾が東京の寓所にも来りし事あり、また演劇にも「島津政懺悔録《しまずまさざんげろく》」と題して仕組まれ、自ら舞台に現われしこともありし....
読書遍歴」より 著者:三木清
もなお気取ることができたところにトルストイの偉さがあるのかも知れない。ルソオの『懺悔録』とか、アウグスティヌスの『告白録』とか、マルクス・アウレリウスの『省察録....
文章を作る人々の根本用意」より 著者:小川未明
、次第に過去時代の産物に遡ることを以て、効果多い方法と信ずる。たとえばルソーの『懺悔録』あたりから、近代精神の何ものであるかを知って、更にわれ/\の時代に近いも....