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戌
「戌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
戌の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
三年目に本懐《ほんかい》を遂げようとするのである。
伝吉の倉井村へはいったのは
戌《いぬ》の刻《こく》を少し過ぎた頃だった。これは邪魔《じゃま》のはいらないため....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
》と云う若者を打ち果《はた》した。それも果し合いをしたのではない。ある夜《よ》の
戌《いぬ》の上刻《じょうこく》頃、数馬は南の馬場《ばば》の下に、謡《うたい》の会....
「心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
逃げ場に迷った。ひとつ所を行きつ戻りつして暫くは捕手の眼を逃れていたが、その夜の
戌《いぬ》の刻《こく》(午後八時)頃にとうとう縄にかかった。 唐人あきないとい....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
》へ帰り着くまで、憎い、憎い、陶器師の疫病婆を罵りつづけていた。 秋の宵はまだ
戌《いぬ》の刻(午後八時)をすぎて間もないのに、山科《やましな》の村は明かるい月....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
の英吉が、金の性、お妙が、土性であることは、あらかじめお蔦が美い指の節から、寅卯
戌亥と繰出したものである。 半吉ででもある事か、大に吉は、主税に取って、一向に....
「河童小僧」より 著者:岡本綺堂
、況して大雨の夜であるから、水の音と雨の音の外には物の音も聞えず、往来も絶えたる
戌の刻頃、一寸先も見え分かぬ闇を辿って、右のドンドンの畔へ差掛ると、自分より二三....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
情に堪えざるもの多し。即ち改造社の嘱に応じ、立ちどころにこの文を作る。時に大正壬
戌の年、黄花未だ発せざる重陽なり。....
「鼠」より 著者:岡本綺堂
一 大田蜀山人の「壬
戌紀行」に木曾街道の奈良井の宿のありさまを叙して「奈良井の駅舎を見わたせば梅、桜....
「蜘蛛の夢」より 著者:岡本綺堂
一 S未亡人は語る。 わたくしは当年七十八歳で、嘉永三年|
戌歳の生れでございますから、これからお話をする文久三年はわたくしが十四の年でござ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
脅かされていたのは『八犬伝』巻後の『回外剰筆』を見ても明らかである。曰く、「(戊
戌即ち天保九年の)夏に至りては愈々その異なるを覚えしかども尚悟らず、こは眼鏡の曇....
「妖怪学」より 著者:井上円了
は虎いかになくとも犬は犬獅子のはがみをおそれざらめや」とよみ、右の手の親指より、
戌、亥、子、丑、寅と指を折りてつよく握るなり。犬、恐れてにぐること奇妙なり。 ....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
(笑) また、犬が吠えつくときに、犬伏せと申して、親指を犬と立て、これを伏して
戌、亥、子、丑、寅と数えて、寅に当たる小指をもって
戌(すなわち親指)を押すと、犬....
「迷信解」より 著者:井上円了
て殺すという」と説いてある。その方角は甲己の年は午未申の方にありて、乙庚の年は辰
戌の方にありという。ただし、大将軍にも金神にも一定の遊行日ありて、その日に限りて....
「古事記」より 著者:太安万侶
《さかくら》の歌でございます。 すべてタラシナカツ彦の天皇の御年は五十二歳、壬
戌《みずのえいぬ》の年の六月十一日にお隱れになりました。御陵は河内の惠賀《えが》....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
和十三年の訂正である。 昭和十四年、留守第十六師団長中岡中将の命により、京都衛
戌講話に「戦争史大観」を試みたが、その後、人々の希望により、昭和十五年一月印刷す....