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戌亥
「戌亥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
戌亥の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
の英吉が、金の性、お妙が、土性であることは、あらかじめお蔦が美い指の節から、寅卯
戌亥と繰出したものである。 半吉ででもある事か、大に吉は、主税に取って、一向に....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
その犬に向うて亥戌酉申より丑子まで十二支を逆さに三度繰り返すべしと。また一法は、
戌亥子丑寅と五支の名を唱えつつ五指を折り固むるのだと。ただしその法幾度行うても寸....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
乗合は、影法師のように真黒くうつッて見えます。 「風が変った、丑寅《うしとら》が
戌亥《いぬい》に変ったぞ、気をつけろやーい」 船の上では船員が、挙げてこの恐ろ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、その真直ぐが取返しのつかない道へ突っかけるものなのです、竹生島へ参りますには、
戌亥《いぬい》へ向いて参らなければならないのに、この舟はいま未申《ひつじさる》の....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
きりと話をつけてくださいッ!――どこへお出かけでございます?……存じております!
戌亥《いぬい》の方。麹町でございましょう? えええ、あのお嬢さんはあなたにとって....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
であった。さてその身延山中の聖境とはどんな所であろう。 「此の山のていたらく……
戌亥の方に入りて二十余里の深山あり。北は身延山、南は鷹取山、西は七面山、東は天子....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
先ず立って見廻わした。 「ううむ、流石は鵞湖仙人、屋敷の構えに隙が無い。……
戌亥にあたって丘があり、辰巳に向かって池がある。それが屋敷を夾んでいる。福徳遠方....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
たのは、お公卿《くげ》さまと学者と倒幕浪士との握手であった。 そのころ、毎夜|
戌亥《いぬい》の空に一つの箒星《ほうきぼし》が現われて、最初は長さ三、四尺で光り....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
うに交替《かわりあ》って近江屋の前からお艶の後を尾《つ》けつけしたが、本八丁堀を
戌亥《いぬい》へ突っ切って正覚橋を渡り終ると、先へ行くお艶の姿が掻き消すように消....
「三国志」より 著者:吉川英治
うは、凶神の辰にあたる悪日ですから、明日になされたがよろしいでしょう。――明夜、
戌亥の頃を計って」 「張遼と侯成を呼べ」 呂布も、遂に心をきめた。二人の大将に....