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戍
「戍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
戍の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
なさず、茫然としてただ、その黒檀《こくたん》の如く、つややかなる面《おもて》を目
戍《みまも》り居しに、彼、たちまちわが肩を抱《いだ》いて、悲しげに囁きけるは、「....
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
空の下で、平気でアイスコーヒーやソーダ水を飲んでいたのである。 ワルシャワの衛
戍隊《えいじゅたい》であったイワノウィッチの連隊も、戦場へ送られる日を待っていた....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
。今考えても、ちょっとこう、小さな公爵夫人というような気がする。 光子さんは衛
戍病院のごく下級な薬剤師か何かの娘だった。彼女の着物はいつも垢じみていた。細面で....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の名はこれから起ったのである。 発塚異事 三国の呉の孫休のときに、一人の
戍将が広陵を守っていたが、城の修繕をするために付近の古い塚を掘りかえして石の板を....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
あった。 前は軍医、あとは私、二台の車が前後して走るうちに、三宅坂上の陸軍|衛
戍病院の前に来かかった時、前の車夫は突然に梶棒を右へ向けた。軍医は病院の門に入る....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
事じゃ。よう打ったぞ。 五郎 上様おん顔に生写しじゃ。 頼家 むむ。(飽かず打ち
戍る) 僧 さればこそ言わぬことか。それほどの物が出来していながら、とこう渋って....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
突出していて、前回の技巧を再現することがほとんど望まれないからであった。二人が見
戍っているうちに、法水は長い糸を用意させて、それを外側から鍵孔を潜らせ、最初鍵の....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
のであると。 火箭 乾隆六年、嘉興の知府を勤める楊景震が罪をえて軍台に謫
戍の身となった。彼は古北の城楼に登ると、楼上に一つのあかがねの匣があって、厳重に....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
二十だ……鼬だ……べべべべ、べい――」 四 ここに、第九師団|衛
戍病院の白い分院がある。――薬師寺、万松園、春日山などと共に、療養院は、山代の名....
「雪のシベリア」より 著者:黒島伝治
来たシベリヤの一年が、如何に退屈で長かったかを思い返した。二年兵になって暫らく衛
戍病院で勤務して、それからシベリアへ派遣されたのであった。一緒に、敦賀から汽船に....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
見はおずおずとその様子を垣間見ていたが、後には少し大胆になって、その成りゆきを見
戍ることが出来るようになった。それと同時に、好奇と驚異、清寧と冷徹――詩の両極を....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
、辺防たちまちにして荒廃せり。天平神護二年の大宰府の「上言」に、 賊を防ぎ辺を
戍るはもと東国の軍を資る、衆を持し威を宣するはただ筑紫の兵にあらず。 とあるは、....
「御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
であった。 前は軍医、後は私、二台の車が前後して走るうちに、三宅坂上の陸軍|衛
戍病院の前に来かかった時、前の車夫は突然に梶棒を右へ向けた。軍医は病院の門に入る....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
式部卿
今まで国内に働いていた、忠実な軍隊が、
玉体と御位との固に、疆を安く
戍る上は、
代々お住まいなさる広い城の大広間で、祭の日に
御膳部の用意をいたすこ....
「世間師」より 著者:小栗風葉
る当もちっともないんです。」 「そいつあ困ったね。」と太い眉を寄せて、私の顔を見
戍っていたが、「じゃ、当分まあ私の物でも食ってたらどうだね。そのうちに何とかまた....