成体[語句情報] »
成体
「成体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
成体の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「創作家の態度」より 著者:夏目漱石
だけに重きを置いて、しかもほとんど偶然に出現した人間の作そのものを全《まった》き
成体で取り崩《くず》す事のできないものと見傚《みな》した上でその特色の著るしきも....
「物理学圏外の物理的現象」より 著者:寺田寅彦
純粋な自然探究者にとって決して興味がなくはないのであっても、それが現在の学問の既
成体系の網に引っかからない限りは、それが一般学者から閑却されるのもまた自然の成り....
「大脳手術」より 著者:海野十三
のは脳味噌だけだといっても過言ではない。あとは皆借り物だ。質の悪い他人の部品の集
成体だ。そんないい加減の集
成体が、果してやはり愛すべき価値があるかどうか、甚だ疑....
「省察」より 著者:デカルトルネ
るが、これらについてもまたここでは問題でなく、かえってただ、精神と身体とからの合
成体としての私に、神によって賦与せられたもののみが問題なのであるからである。従っ....
「レンズとフィルム」より 著者:中井正一
格を投げつけた。今は、その一コマをレンズに託して、そこより出発し、人格が組織の構
成体、一つのオルガンとなったように、一コマそれ自身が全組織の一要素となっている。....
「うつす」より 著者:中井正一
フェノメナに深い関連をもつとも考えられよう。そして今、レンズの場合、光が石英の合
成体を通して、正しき屈折律をもって反射し、そこに展《の》べられる正確なる光の現象....