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「成業〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

成業の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
。無頓着《むとんじゃく》なる白糸はただその健康を尋ぬるのみに安んじて、あえてその成業の期を問わず、欣弥もまたあながちこれを告げんとは為《な》さざりき。その約に負....
青木の出京」より 著者:菊池寛
興す重任を帯びているのだ。食うや食わずで逼塞《ひっそく》している俺の両親は、俺の成業を首を長くして待っているのだ。ここを追われると、俺のこの身体で食っていくこと....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
もまじっていたとか。大変な評判で、いずれも前もって渡された洋行心得書を懐中にし、成業帰朝の上は婦女の模範ともなれとの声に励まされ、稚児髷に紋付|振袖の風俗で踏み....
樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
史が廿三歳の時である。 (貴女の御困苦が私の一身にも引くらべられて悲しいから、御成業の暁までを引受けさせて頂きたい。けれども唯《ただ》一面識のみでは、お頼みにな....
調査機関」より 著者:中井正一
領政策を実施するためには、綿密正確な統計資料を必要とするので、アメリカ型の統計作成業務が急速に導入された。経済安定本部をはじめとして各行政官庁は、その調査統計業....
学問の独立」より 著者:福沢諭吉
で、学校は政談家を生ずるの田圃《でんぽ》なれども、学校の業成るの日において、その成業《せいぎょう》の人物が社会の人事にあたるに及びては、おのおのその赴くところを....
経世の学、また講究すべし」より 著者:福沢諭吉
学を禁じ、政治・経済の書を禁じ、また歴史をも禁じて、生徒を養うこと数年の後は必ず成業にいたらん。その時において、生徒の所得は理学・徳学にして、純然たる良民たる者....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
でなければ、なかなか一介の大工さんが志を立て、京都、奈良の古美術を見て歩き他日の成業を期する基を作るなどいう心掛けはなかなか起るものでないと思うことであります。....
学者安心論」より 著者:福沢諭吉
して、今日国の用をなす者は、たいがい皆私費をもって私塾に入り、人民の学制によって成業したる者多し。今日においても官学校の生徒と私学校の生徒とを比較すれば、その学....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
き人と言うべし。数年の辛苦を嘗め、数百の執行金《しゅぎょうきん》を費やして洋学は成業したれども、なおも一個私立の活計をなし得ざる者は、時勢の学問に疎《うと》き人....