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「成金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

成金の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
います。そうなって来ると、どうも、ぐうたらのような東亜のわれわれの組と、それから成金のようでキザだけれども若々しい米州、この二つが大体、決勝に残るのではないか。....
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
厩のようになって、落葉に埋もれた、一帯、脇本陣とでも言いそうな旧家が、いつか世が成金とか言った時代の景気につれて、桑も蚕も当たったであろう、このあたりも火の燃え....
駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
たのもあるが、中には拱手して忽ち意外なる市街地の大地主となったものもある。都会の成金は屡々嘲弄嫉妬の目標となったが、市外の成金は誰にも気が付かれない中に労働者か....
奇賊は支払う」より 著者:海野十三
電車に乗込まなきゃならねえぞ。こいつはどうも不便なこった!」 2 闇成金の苅谷勘一郎氏の許へ、その朝恐るべき脅迫状が舞いこんだ。 “脅迫状。拝啓、来....
すり替え怪画」より 著者:海野十三
かせ、それから袋探偵の活動が更に一歩深入りした。 そのころ北岡三五郎という新興成金があった。彼はこの連中の中では珍らしく審美派であって、儲けた金の一部をもって....
什器破壊業事件」より 著者:海野十三
がね」お紋は、ふふふふと鼻のうえに皺をよせて気味のわるい笑い方をした。 (鉱山|成金だったのか?)帆村探偵ときたら、仕事を自分に頼んでおきながら、これから働かせ....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
詰寄るを、わッわと遮り留む。 傍へ寄るな、口が臭いや、こいつらも! 汝等は、その成金に買われたな。これ、昔も同じ事があった。白雪、白雪という、この里の処女だ。権....
南地心中」より 著者:泉鏡花
二十六 「宗八、宗八。」 浪屋の表座敷、床の間の正面に、丸田官蔵、この成金、何の好みか、例なる詰襟の紺の洋服、高胡坐、座にある幇間を大音に呼ぶ。 「は....
露肆」より 著者:泉鏡花
た色で、古い物語を偲ばすもあれば、青毛布の上に、指環、鎖、襟飾、燦爛と光を放つ合成金の、新時代を語るもあり。……また合成銀と称えるのを、大阪で発明して銀煙草を並....
月の夜がたり」より 著者:岡本綺堂
知らなかったが、梶井の父というのは何かの山仕事が当って、今のことばで言えば一種の成金になったらしく、毎日大勢の職人を入れて景気よく仕事をさせていた。すると、ある....
」より 著者:犬田卯
ってこいだっぺで。」 事実、小学校を改築したり、荒蕪地の開墾を村民にすすめて助成金を申請してやったり、どんな些細なお上の金でも呉れようというものは貰ったが、そ....
ドモ又の死」より 著者:有島武郎
…だいぶわかってきてよ。 花田 な。そこに大俗物の九頭竜と、頭の悪い美術好きの成金堂脇左門とが、娘でも連れてはいってくる。花田の弟になり切った俺がおまえといっ....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
が、桜を一枝――あれは、あの枝は折らせまい、形容でしょう。――もう一人、富豪――成金らしい大島|揃が、瓢箪をさげている。 一つ桟敷――東のずっと末でした――そ....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
は本質的に大に違っておる。大抵は悪紙に描きなぐった泥画であるゆえ、田舎のお大尽や成金やお大名の座敷の床の間を飾るには不向きであるが、悪紙悪墨の中に燦めく奔放無礙....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
事業とするも可なりである。しかしそれはほとんど不可能に近い。それで私は資産家特に成金の活用を提唱する。国家は先ず国防献金等を停止する。自由主義時代に於て軍費の不....