我が物顔[語句情報] » 我が物顔

「我が物顔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

我が物顔の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
しょう。現に殿がお引き籠りの後は、かのお人がなにもかも一人で取り仕切って、殿上を我が物顔に押し廻していらるるとやら。今ですらその通り、殿が御隠居遊ばされたら、そ....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
狂い死にをさせて、おのれたちのみ栄華《えいが》を誇る、あの五人の人達が、この世を我が物顔に、時めいて暮しております。それを、この目で眺めたら、とても怺《こら》え....
尼になった老婆」より 著者:田中貢太郎
ておりましたが、その日は干潟へおりて、海苔や貝を採る者も一人もないので、白い鴎が我が物顔に遊んでおりました。沖を見ますと、潮曇のようにどんよりと曇って、その間か....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
の美しい上※はしずかに言った。 「ここはわたしの棲家じゃ。お身たちは誰に許されて我が物顔に振舞うぞ。早うここを立ち退かれい。」 しかしかれの相手は藤次郎や雉六....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
れるだけで、精々が黄表紙並に扱われる位なもんだろう。今でこそ写楽々々と猫も杓子も我が物顔に感嘆するが、外国人が折紙を附けるまでは日本人はかなりな浮世絵好きでも写....
審判」より 著者:カフカフランツ
待たされている二人の客だけでも取戻すほうが、ずっと賢明であったろう。彼の本立てで我が物顔に何か捜している支店長代理をそのとき見つけなかったなら、Kはおそらくそう....