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我主
「我主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
我主の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
伐たれつ互に具足の綿噛みを取り合ひ組んで転ぶもあり首をとつて立ちあがれば其首は、
我主なりと名乗つて鑓つけるを見ては又其者を斬り伏せ後には十八九歳の草履取りまで手....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
保兄弟に属している内藤四郎右衛門|信成、金の軍配|団扇に七曜の指物さしたのが、「
我主君は他人の下知を受けるものではない。内藤承って返答したりと申されよ」と云った....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
罪人は誰なるや此罪人がプラトを連居たる事は店番の証茲にて明白なれば何しろプラトが
我主人の如く就従う人なるには相違なしプラトは余等に向いても幾度か歯を露出せし程な....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
無駄な話しなのだ。 14 現代青年の問題 子供は現実主義者である、壮年は自
我主義者である、その中間に位置する青年は、之に反して理想主義者である、と云ったヨ....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
』、たとえば神・人類・真理をばもう少し詳しく観察していたならば、これ等の人格の主
我主義的な行状に立脚せる主
我主義も、これらの人格自身と全く同様に、仮構物であらざ....
「文芸の主義」より 著者:森鴎外
人主義とも名づけたことがある。あれは無政府主義の土台になっている。しかしあれは自
我主義である。利己主義である。 利己主義は倫理上に排斥しなくてはならない。個人....
「アンネット」より 著者:宮本百合子
れた一箇の女性を発見したのであった。 この恋愛も破滅した。原因は、男の強大な主
我主義と肉情によって、アンネットは自分が彼の愛人として人格的に陥りかかっている屈....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
が過ぎると、口をゆがめ、顔を顰めないわけにはゆかなくなる。皮肉家は多くの場合に自
我主義者で、どうかすると自分の持味で他の味をかき乱そうとするからだ。それに較べる....
「平塚・山川・山田三女史に答う」より 著者:与謝野晶子
自我が創造し是認した権威に自我が服従するに外ならぬ。服従とは一種の自由である、自
我主張である」と言われました。こういう差別の内に平等を抱き、部分の中に全体を含む....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
、意思は偉大で勇敢である。……ハムレットとは何者か。なによりも先ず解剖、そして自
我主義で無信仰。彼は全然自己のために生きる。……だが自分自身を信ずることは――そ....
「条件反射」より 著者:豊島与志雄
、堪まらなくなったのであろう。 想像上の条件反射ということがあり得るならば、自
我主義の潔癖な彼女は、或は、生きながら死を経験したかも知れない。....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
目的は至福、その方法は犠牲。修道院は実に、結果として極度の自己棄却を持つ極度の自
我主義である。
君臨せんがために王位を捨つる、それが修道院制の箴言《しんげん》....
「青春論」より 著者:坂口安吾
、美名をつけて誤魔化してしまえ、と諭しているそうだけれども、僕はこれほど堂々と自
我主義を押通す気持はない。もっと他人というものを考えずにはいられないし、自分の弱....
「学生と読書」より 著者:倉田百三
りに依頼し、書物が何ものでも与えてくれ、書物からすべてを学び得ると考えるような没
我主義があってはならない。実際研究することは読書することであると考えてるかのよう....
「二十歳のエチュード」より 著者:原口統三
おいて快哉《かいさい》を叫ぶ。 *125 純潔。――この最も兇暴な自
我主義。 九・二五 *126 突発的に起こる近ごろの記憶喪失。ベルグ....