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我家
「我家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
我家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
一でなければならない。そうだね。するとゼ号は空中を、いやもっと精密にいうなれば、
我家の真上を南から北へ飛び過ぎたものと断定して差支《さしつか》えない。さあどうだ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
のように話しもしないで、ずかずか酒井が歩行いたので、とこう云う間もなかった、早や
我家の路地が。 堪りかねて、先生と、呼んで、女中が寝ていますと失礼ですから、一....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
あるのか、それとも……。 一月十一日 ◯昨夜と今晩の二回の敵空襲では、ちょうど
我家上空を飛んだ。今までにないことである。しかも両回とも同じコースを通った。 ....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
った。それで道夫は、ふうっと大きな溜息をついて、(まあよかった)と思った。事件は
我家に起ったのではないらしい。 道夫は靴をぬぐのももどかしく、中にむかって声を....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
払いのけ、はた、と睨んで、牛の鼻頭を取って向け、手縄を、ぐい、と緊めて、ずかずか
我家の前。腰なる鎌を抜くや否や、無言のまま、お百合のいましめの縄をふッと切る。)....
「犬」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
痛かったためではないが、余り不意であったために泣いたのだ。さて百姓は蹣跚きながら
我家に帰った。永い間女房を擲って居た。そうしてたった一週間前に買って遣った頭に被....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
命に駈出した、さあ荷物は渡した、東京へ着いたわ、雨も小止みかこいつは妙と、急いで
我家へ。 翌日|取も置かず篠田を尋ねて、一部始終|悉しい話を致しますると、省み....
「明日」より 著者:井上紅梅
昨日友達と約束した会食の時刻が来たことを告げた。單四嫂子が子供を受取ると、そこは
我家の真近で、向うの家の王九媽が道端の縁台に腰掛けて遠くの方から話しかけた。 「....
「薬」より 著者:井上紅梅
亭口」の四つの金文字が煤黒く照らされていた。 二 老栓は歩いて
我家に来た。店の支度はもうちゃんと出来ていた。茶卓は一つ一つ拭き込んで、てらてら....
「科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
。家へ帰っても今から寝るわけにも行かないが、一先ず帰宅をしようと思って十日ぶりに
我家(とは名ばかりの郊外の下宿の一室)へ首をたてなおした。 彼の下宿は、中央線....
「遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
りスクスクと毛の生えたるが、ぬいとあり。我にもあらず崖を一なだれにころげ落ちて、
我家の背戸に倒れ込む。そこにて吻と呼吸して、さるにても何にかあらんとわずかに頭を....
「山吹」より 著者:泉鏡花
ばかりはいられませんから、裸体で壁に附着きました。そのほか、小座敷でも広室でも、
我家の暗をかくれしのぶ身体はまるで鼠のようで、心は貴方の光のまわりに蛾のようでし....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
って、枝も風に鳴らずに、塚も動かないでいて、このお墓所が、そのまま、近常さんの、
我家の、いつもの細工場になって、それがただ白い細工場で、白い神棚が見えて、白い細....
「昔尊く」より 著者:上村松園
図して傷でもしたら大変と、母は手をとって促すのでしたが、私はただ呆然と焼けて行く
我家のさまを、口惜しいやら悲しいやらで見とれていたのを今でも思い出します。 な....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
と思い、はるかに南洋万里に向かう船にのったのである。) 北馬南船送厭、天地元来是
我家。 (北では馬、南では船に乗って老いのきわみをすごし、今年はまた墨田の土堤の....