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「戦備〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

戦備の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
に協力し結束し、彼等を迎える準備を急いで始めなければならないのだ。それは必ずしも戦備ではない。いや、戦備よりもむしろ平和的交渉の方法と手段とを研究し用意すること....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
現在は第一次欧州大戦に比べると、空軍の大進歩、戦車の進歩などがありますが、十分の戦備と決心を以て戦う敵線の突破は今日も依然として至難で、戦争持久に陥る公算が多く....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、往復文書には、強い意識が盛られていった。 その外交戦の直ぐ裏では、日米両国の戦備が、驚くべき速度と量と形とに於て、進められて行った。鉄工場には、官設といわず....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
天険は遙かに田原、山鹿に連絡して、長蛇の横わる如き堅陣は、容易に破り難く見えた。戦備を了った官軍は、月が変って三月三日、行動を起した。野津少将は高瀬の第一、第二....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
和以後浪士は、速かに解放すべきに、却て多数の浪士を招集せしは何故ぞや。 三、城中戦備を整うるを以て、人心の動揺甚し、暫く大和郡山に移封あるべし。 増封乃至は増....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
いいよ」隅田のご前が不意に云った。 「和睦をしろとはおかしいではないか。こんなに戦備をして置いてからに」怪訝だというような表情である。 隅田のご前は笑ったが、....
地球要塞」より 著者:海野十三
のこえは、興奮のあまり、慄《ふる》えを帯びている。 「一体、汎米連邦には、一切の戦備ができ上っているのかね」 と、私はたずねた。 「もちろんですとも。この二十....
東京要塞」より 著者:海野十三
な戦争が続いていたし、その戦争に捲きこまれていないいくつかの大国も、てんでに武装戦備を整えて、いつでも戦雲渦巻くその中心へ向って進撃できるように、すっかり準備は....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
せるためなんです。ですが、実は、われ等は極東において絶対的優勢の地位に立とうと、戦備に忙しいのです。わが大英帝国は、東洋殊に中国大陸を植民地にするという方針を一....
決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
の山蛸をただ八ツ裂きにせんのみ 川中島に立ち大本営を望見す ひそかに戦備をととのえ、八月十四日に至って、春日山城を発す。 余の率いし兵一万三千なお....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
胸をはって、ニヤリと笑ったが、サルトルときては常にニコニコしているだけで、一向に戦備をととのえた風がない。 「ボクの方は第一回目の宝探しに負けましたから、今度は....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
る。それは軍部指導下の日本も同じことで、かえって人手が足りなくて困ったほどだが、戦備に多忙なソビエトに人手が欲しいのは当然だ。 盆踊りに毛の生えたような踊りや....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
必死であったが、彼は下駄ばきに、背に鉄カブトをくくりつけ、それが消防団員石川淳の戦備ととのった勇姿の全部であった。 熱海の大火では、空襲下の火災の錯乱が見られ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
るような途方もない天嶮を選んだ以上は、大天守閣を造るのが当り前さ。そういう万全の戦備なければ選ぶべからざる天嶮じゃないか。スキヤ造りというものは、小イキな築山か....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に基づく経済力の建設は到底、企図する見込みがないところから、軍事予算は通過しても戦備はできない。考え抜いた結果、何とかして生産力拡充の一案を得て具体的に政府に迫....