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「戦局〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

戦局の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戦争中止を望む」より 著者:伊丹万作
ぬんするが、いままでのごとく敗けつづけ、しかもさらに将来に何の希望をも繋ぎ得ない戦局を見せつけられ、加うるに低劣無慙なる茶番政治を見せつけられ、なおそのうえに腐....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
朝鮮にある各新聞記者は我が軍隊に附属して、初めて従軍記者ということになりました。戦局がますます拡大するに従って、内地の本社からは第二第三の従軍記者を送って来る。....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
、博多はその根拠地となった程である。薩軍にして、若し早く此地を占めて居たならば、戦局は、多少異った方面に発展したに相違ない。 此役に於ける官軍の編成は、旅団が....
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
も知れない。バルチック艦隊を日本海に撃滅して置かなかったなら、満洲に於ける日露の戦局はどうなったかわからないと同様である。朝鮮、明にとって惜しい事には、この海軍....
島原の乱」より 著者:菊池寛
た。 籠城軍が堅守の戦法は、なかなか侮り難い上に、寄手の軍勢は戦意が薄い為に、戦局は、一向はかばかしくない。温泉颪の寒風に徒らに顫え乍ら、寛永十四年は暮れて行....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
った。 慶応四年もすでに明治元年と改められた。その年の九月が来て見ると、奥羽の戦局もようやく終わりを告げつつある。またそれでも徳川方軍艦脱走の変報を伝え、人の....
斜陽」より 著者:太宰治
よいよ生活に困ったら、ヨイトマケをやって生きて行こうと思う事があるくらいなのだ。戦局がそろそろ絶望になって来た頃、軍服みたいなものを着た男が、西片町のお家へやっ....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
ランスは、ドイツ軍の靴の下に、踏み躙られようとしているではないか。これは重大なる戦局だ――現在はどうなっているのだろうか) 他の記事によると、イギリス軍のフラ....
九段」より 著者:坂口安吾
この企画は一応成功したようだ。棋士たちが九段という名に魅力を感じ、それに執着して戦局に力がこもってきたからだ。トーナメントの形式は従前通りほぼ変りはないのだが、....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
、バカの務めの一ツかも知れない。それは九州に多少の縁がある話でもある。 それは戦局不利に傾きつつある大晦日のことであったが、私は徹宵泥酔に及んで某女優に数時間....
昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
った。負けながら威張るのが、最大の威張り方だと、やに下っているんだろう。もっとも戦局がこうなって来れば、もう威張るよりほかに、存在の示し方がないと思ってるんだろ....
アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
、航空会社に徴用され、辛うじて三角尖端の枢要地六百余坪を所有しえたるも、これまた戦局の進展とともに航空会社に包容せらるるにいたって、私の空想は一場の夢と化し終っ....
食べもの」より 著者:佐藤垢石
生鰊が半身とお茶の葉が少量だけ。ほかの品は、まるでお顔を拝さぬ。 だが、いまは戦局重大な折柄である。そんな次第でも、われら家族になんの不平も、愚痴もない。政府....
魔味洗心」より 著者:佐藤垢石
の獣肉にもたとうべきものがない。 山女魚の風趣も魔味の一つに数えられると思う。戦局はいよいよ切迫してきた。しかし我々は、あまり神経質となってはいけない。あまり....
大田垣蓮月尼のこと」より 著者:上村松園
然たる中に持ちつづけた女らしい床しさこそ、私達が学ばなければならないものである。戦局の険しさが加わると共に、険しさ、とげとげしさが深くなる人の心に和やかさを贈る....