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「戦機〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

戦機の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
満であった、それは恐らく、全国民の不満であるに違いなかった。ことに、太平洋方面に戦機を覘っている筈の、帝国海軍の行動について、一行のニュースもないのを物足りなく....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
当時の放射式投石機、屯田兵常備の乗入|梯子、支那元代投火機のようなやや型の大きい戦機に類するものから、手砲用|鞍形楯ほか十二、三の楯類、テオドシウス鉄鞭、アラゴ....
長篠合戦」より 著者:菊池寛
智勇の良将を失った勝頼は爪牙を無くした虎の如く再び立ち得なかったのも当然である。戦機いよいよ熟した二十日の夜である。織田の陣中に於て、最後の軍評定が開かれた。陣....
山崎合戦」より 著者:菊池寛
評している。 戦争開始前、高山右近の家来の甘利八郎太夫と云う男が、牀几に依って戦機の熟するのを待っている右近の前に出て、 「私は、只今どちらにしていいか分らな....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
老人には従い、老馬には騎《の》るのが危険は少い。けれども其は無事の日の事である。戦機の駈引には安全第一は寧《むし》ろ避く可きであり、時少く路長き折は老馬は取るべ....
地球要塞」より 著者:海野十三
早ければ、あと二十四時間のちだ」 「え、二十四時間のち?」 私は、おどろいた。戦機は、そのように迫っているのであろうか。 「そして私に対する何か新しい御命令が....
人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
と、油学士は、急に慎しみの色を現して、醤主席を拝したのであった。 5戦機は熟した。 全身に、妙な白い入墨をした原地人兵が、手に手に、盾をひきよせ、....
怪塔王」より 著者:海野十三
ことはない。日本の軍艦でも、飛行機でも、見つけ次第磁力砲でもってやいてしまえ!」戦機近づく 1 白骨島を南西に去ること百キロメートルの地点でもって、....
人造人間事件」より 著者:海野十三
ものだった。東京市民は空襲警報にしきりと脅え、太平洋では彼我の海戦部隊が微妙なる戦機を狙っているという場面であった。戦争は果して起るのであろうか。 帆村理学士....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
うな困難を忍んで来ているのである。ソヴェート・ロシアは割合明朗な気持ちで、洒脱に戦機を逸脱して肩をすかしてやって来たらしいが、中国の国民になるともはや決してその....
社会時評」より 著者:戸坂潤
満州国発展のための前衛司令官だったわけで、それが漸次満州国発展本隊に部署を譲って戦機を熟させて行くのである。関東軍司令部が「平時化」し「平常化」さねばならぬとい....
丹下左膳」より 著者:林不忘
り、闇をすかして、群らがり立つ頭越しに声をかける。 さながら何かしら大きな力が戦機をかき乱しては制止するようだ――。 ひとしきり飛び違えてはサッと静まり、ま....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、そのすき間から攻撃した。霰弾《さんだん》をもって敵の弱点を圧倒し、大砲をもって戦機を処理した。彼の天才のうちには射撃法があった。方陣を突破し、連隊を粉砕し、戦....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
リエスト、ヴェネチアを結ぶ線上に砲火が散り、そこが両軍の死線となるであろう。と、戦機のせまる異常な圧迫感が、日々に刻々とたかまっていったのである。 しかし、墺....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
を加えてきた。ナポレオンは一部をもって前線を救援せしめたがなお主力は参加せしめず戦機の熟するを待った。午後七時過ぎ普軍は全くその予備隊を消耗するに至った。あたか....