戦死[語句情報] »
戦死
「戦死〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
戦死の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
の勝ちになったのです。三十六万九千五百匹の河童たちはそのために健気《けなげ》にも
戦死しました。しかし敵国に比べれば、そのくらいの損害はなんともありません。この国....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
その先を尋《き》きただすまでもない。あらゆる正確な史料が認めている西郷隆盛の城山
戦死を、無造作に誤伝の中へ数えようとする――それだけで、この老人の所謂《いわゆる....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
ていた。のみならず鱶はこの海にも決して少いとは言われなかった。…… 若い楽手の
戦死に対するK中尉の心もちはこの海戦の前の出来事の記憶と対照を作らずにいる訣はな....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
空中衝突を惹起せるものなり』てなことを云ったので、不可抗力の椿事として、両中尉は
戦死と同格の栄誉を担ったわけだった。だが此処に話がある! 儂は僚友のために、実....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、ポロリポロリと足許へ転落していった。 その紙面には、次のような文句があった。
戦死認定通知。 潜水艦伊号一〇一|乗組 海軍一等機関兵 下田清....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
聴いた夜 海野 十三 五月三日 ◯ドイツ・ベルリンの戦闘の終局、ヒトラー総統の
戦死、デーニッツ新総統の就任、米、英、ソ、それぞれの休戦に関する報道ぶりなど、目....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
城後までほッとかれたんや。一月の十二三日に収容せられ、生死不明者等はそこで初めて
戦死と認定せられ、遺骨が皆本国の聨隊に着したんは、三月十五日頃であったんや。死後....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
に職務を……あなた……」 「しっかりせんか、アン――いや、フン大尉。君の壮烈なる
戦死のことは、きっとおれが、お前の敬愛するヒットラー総統に伝達してやるぞッ!」 ....
「空襲警報」より 著者:海野十三
」 「十七トンの爆弾投下か。――敵ながらよくも撒いたものじゃ」 「軍隊の損害は、
戦死は将校一名、下士官兵六名、負傷は将校二名、下士官兵二十二名、飛行機の損害は、....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
。それぞれに、樒、線香を手向けたのがあって、十三塚と云う……一揆の頭目でもなし、
戦死をした勇士でもない。きいても気の滅入る事は、むかし大饑饉の年、近郷から、湯の....
「車中有感」より 著者:上村松園
構図を掴んだり、古戦場を通りかかって、そこに白々と建っている標柱に、何のそれがし
戦死のところ、とか、東軍西軍の激戦地とかの文字を読んで、つわものどもの夢の跡を偲....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
中には鴎外の短冊を懸賞したものもあるが獲られなかった。 日露戦役後、度々部下の
戦死者のため墓碑の篆額を書かせられたので篆書は堂に入った。本人も得意であって「篆....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
おりもおり、日露の役に出征していた次兄が戦傷がもとで病死、同年輩の知人が常陸丸で
戦死したことなどをきくと、私の若い血も躍り始めた。『そうだ! 満州へでも行ってひ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
豪傑連中度胆を抜かれてひれ伏してしまった。この時豪傑中の豪傑、今度の事変で名誉の
戦死を遂げた石川登君が恐る恐る頚を上げて見ると女が本堂の奥に進んで行く。石川君の....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
なども出征していたためもあるかも知れない。この知人は南山の戦いに鉄条網にかかって
戦死してしまった。鉄条網という言葉は今日では誰も知らない者はない。けれども日露役....