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戦費
「戦費〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
戦費の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
な費用だろう。金兵衛さんは、お前、あのとおり町人|気質の人だから、いったい今度の
戦費はどこから出るなんて、言い出した。そりゃ各藩から出るにきまってます、そうおれ....
「惜別」より 著者:太宰治
対して堂々と戦を宣し、日本の青年たちは勇躍して戦場に赴き、議会は満場一致で尨大の
戦費を可決し、国民はあらゆる犠牲を忍んで毎日の号外の鈴の音に湧き立っている。自分....
「真夏の夜の夢」より 著者:宮本百合子
資本主義を見出そうというのだろう。日本の全人民が収入の七割以上を税金にとられ、終
戦費がそこから出されてもゆく、そのどこにワルト・ホイットマンの時代の社会があると....
「地球要塞」より 著者:海野十三
ちょっと途切れてから、また次の録音が声にかわった。 “――ワイベルト大統領は、
戦費の第一次支出として、千九百億|弗《ドル》の支出案に署名をした” “――欧弗同....
「何故の出兵か」より 著者:与謝野晶子
本の領土的野心を猜疑され、嫉視され、その上数年にわたって撤兵することが出来ずに、
戦費のために再び莫大の外債を負い、戦後にわたって今に幾倍する国内の生活難を激成す....
「激動の中を行く」より 著者:与謝野晶子
の新生に向って、大股に一つの飛躍を取ろうとするには、八百万人の死傷者と三千億円の
戦費とを犠牲としてまだ足らず、更に思想的、経済的、政治的、社会的の猛烈な戦争と混....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
うございます。事情をよく説明する引用としてつかわれている本。 斎藤直幹『戦争と
戦費』、サヴィツキイ『戦争経済学』もうおよみになった本でしょうか。或は興味がおあ....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
しめる銃身に作用するというのが、火薬の力である。』第二巻、三三三頁。
(八七)
戦費を支弁する目的でまたは国家の通常の経費として、一国に賦課せられ、そして主とし....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
に迷っている。オランダが特使を送ってき、もし彼女が戦争を続けてくれるなら、巨額の
戦費を提供してもいいと申し出ている。これは耳寄りの話である。そして彼女は、どうや....
「三国志」より 著者:吉川英治
して矛を逆しまにするやもしれない。さりとて彼の頤使に甘んじて、蜀を伐つには、その
戦費人力の消耗には、計り知れぬものがあり、これに疲弊すれば、禍いはたちまち次に呉....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
ろに土豪が住み、強賊が勢力をつくり、これらの土匪を討伐していたひには、ほとんど、
戦費と煩労に追われてしまい、ほかの治政は何もできないような乱脈さであった。 ひ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ようにせられることを、おすすめするものである。 私は一試案を作ってそれに要する
戦費を、その道に明るい一友人に概算して貰った。友人の私に示した案は私の立案の心理....