戦跡[語句情報] » 戦跡

「戦跡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

戦跡の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
順から二度目の電話がかかった翌日の朝、橋本と余は、この旧友に逢うため、また日露の戦跡を観《み》るため、大連から汽車に乗った。乗る時、是公が友熊《ともくま》によろ....
道標」より 著者:宮本百合子
のなかに、黒い、きつい焔をもえたたせているのだった。 午後じゅう、ひき裂かれた戦跡をめぐって来た伸子の体と心を、いま貫いて焦《い》らだたせているのは率直な、譲....
観光について」より 著者:宮本百合子
をさせた。日本の戦災の跡が、どんな満足すべきものをもっているだろう ヴェルダンの戦跡には 戦化が様式化されている、殺戮と破壊の悲劇が芸術的手法で形を与えられてい....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
。 十月二十五日発|奉天赴長春汽車中作 万里平原南満洲 風光潤遠一天秋 当年戦跡留余憤 更使行人牽暗愁 「日露の親和がこの汽車中にはじまり、汽車の前進する....
ヴェルダン」より 著者:野上豊一郎
らだった。 三 私たちは町の見物をざっとすませると、また車に乗って戦跡巡覧に出かけた。 町の北端でラ・ムューズを横断して少し行くとスーヴィルの村....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ほど、競輪の悲哀を身にしみたことはなかった。 ★ 三日間の戦跡を回顧すると、私が二日目に三千円の損失でくいとめたのは奇蹟であったということ....
競漕」より 著者:久米正雄
利の因を他に嫁していた人々も、おのおのの功績を語るに急になった。そしておのおのの戦跡を誇張して語るのが、なお勝利の念を深めかつ悦ぶのに必要であるかのように思われ....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
学校出身の日本画画家I氏の案内で僕達夫妻は旅順へ行き、東鶏冠山その他の日露戦争の戦跡を巡覧したり、満日旅順支社長の海旋風氏は探偵小説家として曾て有名な人であり将....
ハイカラ考」より 著者:木村荘八
飾髪の廂髪、――その高大に突き出した有様をぬからず当時の記憶に生々しかった旅順の戦跡になぞらえて、「二百三高地」と呼ばれた。この二百三高地・廂髪が一口に「ハイカ....
春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
町村名を取って駅に名付けるということも出来ず、磨った揉んだの揚句に、後三年の役の戦跡たる金沢柵址に通ずる最近の駅だというので、その役の名を駅に取ったのだという。....